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産業廃棄物 2021.09.04

木くずってどんなごみ?産業廃棄物の判断基準や処分・リサイクル方法などを徹底解説

廃棄物回収業者選定再資源化産業廃棄物

木製パレットや剪定枝などの木くずは、排出する業種によって“産業廃棄物”として扱うか、“一般廃棄物”として扱うかが異なるため注意が必要です。 この記事では、木くずの概要や産業廃棄物として扱うべきかの判断基準、処分・リサイクル方法などを詳しく解説! 産業廃棄物に該当する具体例や処分方法の割合、処分依頼の多い廃棄物品目一覧についてもご紹介します。

1.木くずは産業廃棄物?判断基準は?

そもそも木くずとは、木材で構成されている廃棄物。

木製パレットや剪定枝、流木など様々な種類があり、状態や排出された過程によって“産業廃棄物”か“事業系一般廃棄物”のどちらかに区分されます。

 

産業廃棄物とは、事業活動にともない生じた廃棄物のうち、法令で定められた20種類の廃棄物のこと。

その中でも“あらゆる事業活動にともない生じた廃棄物(事業者を限定しない)”と“特定の事業活動にともない生じた廃棄物(事業者が限定される)”の2種類に分かれています。

後者の場合、特定の事業活動に該当しない場合は一般廃棄物とみなされます。

 

今回ご紹介する木くずは、“特定の事業活動にともない生じた廃棄物(事業者が限定される)”に分類されます。

同じ廃棄物を排出する場合でも、日本標準産業分類が指定した業種に該当する場合は産業廃棄物として、それ以外の場合は事業系一般廃棄物としてみなされるため注意しなければなりません。

 

現在、法律によって定められている木くずの区分は以下の通りです。

 

産業廃棄物 建設業に係る木くず

(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたもの)

木材又は木製品の製造業(家具製造業を含む)に係る木くず
パルプ製造業に係る木くず
輸入木材の卸売業に係る木くず
事業活動から生じたPCB(ポリ塩化ビフェニル)が染み込んだ木くず
事業系一般廃棄物 廃木製パレット
剪定枝
伐採木
流木
木製製品(家具や木箱など)
その他の木くず(梱包用木材や枕木など)

参照:木くずの現状について(環境省)

 

 

2.処分・リサイクル方法

木くずの処理方法は、大きく分けて“処分”と“リサイクル”のどちらかです。

ただし、この中にも方法は様々あります。

 

2-1.【処分】直接埋立・単純焼却

最終処分場に木くずを埋め立てる、もしくは単純に焼却処理だけする方法。

直接埋立の場合、埋め立て後に木くずが有害物質を出さないよう管理する管理型最終処分場で処分されます。

 

【こちらの記事も合わせてご覧ください】

最終処分場(埋立地)の区分・構造について。世界の最終処分場の事情も解説!

 

 

2-2. 【処分】焼却(エネルギー回収あり)

木くずを燃やして処分する際には、焼却した際に生じた熱エネルギーを回収して、再利用する場合があります。

回収された熱エネルギーは、主に発電などに使われることが多いです。

 

2-3.【リサイクル】堆肥化

堆肥として活用する方法。

剪定枝や伐採木などの木くずは、発酵させて堆肥化することが可能です。

なお、もみ殻などと有機性廃棄物(家畜が排泄する糞尿・泥…etc)と混ぜて堆肥化する場合もあります。

 

2-4.【リサイクル】燃料化

化石燃料に代わるRPF燃料やセメントを作る際の原燃料、ボイラー施設のバイオマス燃料といった固形燃料としてリサイクルする方法。

主に、新築・改築工事など建物を解体した際に排出された廃材や燃えやすい木くずなどは、RPF燃料などの固形燃料としてリサイクルされることが多いです。

ちなみに、燃料化は再利用方法のうちチップ化に次ぐ割合を占めています。

 

【こちらの記事も合わせてご覧ください】

“RPF”とはどんな燃料?主な特徴やRDFとの違い、注目されるようになった背景もご紹介

 

2-5.【リサイクル】チップ化(燃料化を除く)

木くずを細かく砕いてチップ化するリサイクル方法。

ここまでご紹介してきたリサイクルの中でももっともメジャーな方法です。

チップは主に建材や紙の材料として使われます。

 

なお、上記の方法で処理される木くずの品目と、処分方法の割合は主に以下の通りです。 

 

  直接埋立・単純焼却 焼却(エネルギー回収あり) 堆肥化 燃料化 チップ化 その他
木製パレット 25% 20% 4% 18% 46% 14%
剪定枝・伐採木 32% 20% 30% 6% 34% 12%
流木 24% 15% 23% 4% 25% 9%
木製製品 31% 26% 5% 18% 25% 19%
その他 30% 22% 9% 14% 26% 19%

※上記の順で排出量が多い

 

参照:木くずの現状について(環境省)

 

上記のように、処分方法の割合は品目によって多少異なりますが、大きな違いは認められません。

主に“直接埋立・単純焼却”か“チップ化”にて処分されるケースが多いです。

 

 

3.処分依頼の多い廃棄物品目一覧

生木、木製パレット、剪定枝、流木、解体木材、足場材…etc。

 

冒頭でも少し解説したように、ひとくちに木くずといっても様々な種類があります。

その中でも、特に業者へ処分を依頼することが多い主な廃棄物品目は以下の通りです。

 

処分依頼の多い廃棄物品目一覧
生木 植栽 剪定板葉
木くず かんなくず おがくず バーク類
伐採された木材 ベニヤ ベニヤボード類 梱包用の木材
木製パレット(合板は除く) 建設工事で生じた木くず 型枠 足場材
内装又は建具工事等で生じた残材 建築物の解体木材 伐採・伐根材 柱・梁材

 

 

4.木くずや木製パレットの処分に困っていませんか?

木くずや木製パレットを取り扱っている企業では、下記のようなお悩みを抱えているケースが多いです。

 

「木くずの分別・処分に悩んでいる…」

「板が割れた状態のため、業者に引き取ってもらえなかった」

「社名入りの木製パレットの取り扱いに困っている」

「少量or大量すぎて処分業者に依頼を断られてしまった」

 

木くずや木製パレットは、状態や枚数によっては処分依頼を受け付けていないケースがあります。

状態が悪かったり量が少なすぎたりすると、業者によっては処分を断られる場合もあるため注意が必要です。

 

ただし、収集・処分業者の中には、無許可営業の業者や不法投棄などを行なっている悪質な業者もいるため、業者選びにも気を付けなければなりません。

無許可営業の業者に依頼したり依頼した業者が不法投棄を行ったりすると、廃棄物処分法に違反したとして依頼主である排出事業者も責任を問われ、罰金刑や懲役刑を科されることになります。

違法行為をしてしまうと会社のイメージダウンに繋がる可能性もあるため、「他の業者と比べて費用が安いから…」といった安易な理由で業者を選ぶのは避けた方が良いでしょう。

木くずや木製パレットの回収・処分業者を探す際は、価格面だけでなく“適切に処分してくれるかどうか”などを見定めなければなりません。

 

リスク回避のためにも、今後の会社の発展のためにも、業者選びには気を付けましょう!

 

 

5.リダクションテクノでは木くずや木製パレットなどの処分依頼に対応!

冒頭でもご紹介したように、木くずは業種に該当する場合は産業廃棄物として、それ以外の場合は事業系一般廃棄物として処分しなければなりません。

また木くずや木製パレットは、状態や枚数によっては処分依頼を断られるケースもあると覚えておきましょう。

 

ちなみに、リダクションテクノでは処分依頼の多い廃棄物品目はもちろん、その他の品目の処理にも対応!

幅広い種類の木くずの回収を受け付けています。

木くずや木製パレットに関しては“割れた状態の板”や“社名入りのパレット”などの処分依頼にも応じております。

枚数制限も設けておりませんので、少量の処分依頼でも大量処分したい場合でも問題ありません。

また、状態が悪かったり量が少なすぎたりすると、業者によっては処分を断られるケースもありますが、リダクションテクノなら対応可能です。

「他の業者に断られてしまった…」という場合でも、お気軽にご相談ください。

 

加えて、リダクションテクノでは物流業界や運送業界で使用される“プラスチックパレット”の回収も行っています。

これは、木製パレットと同様に工場や倉庫などで荷物を輸送・保管する際に使用される板状の道具のこと。

プラスチック製のため木製パレットと比べて耐久性に優れ、使い勝手が良いのが大きな特徴です。

一度しか使用せず回収しない前提のワンウェイパレットとして利用されることが多いです。

 

その他にも、使用済みのストレッチフィルムや事故品、段ボール、乾燥剤(シリカゲル)など物流拠点や運送会社で排出されることが多い廃棄物の処分も承っていますので、廃棄物の処分に困っている方はぜひリダクションテクノまでお問い合わせください!

 

 

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