コラム
産業廃棄物 2022.07.08
“ゴムくず”の排出量が年々増加。問題解決のため、いま私たちができることとは
価格適正化業者選定産業廃棄物定期回収
私たちの生活にとって身近な存在である“ゴム製品”。 一方で、日本では天然ゴムを原料とした廃棄物“ゴムくず”の排出量が増加しています。また、世界では天然ゴム農園の栽培面積の増大による環境破壊が進行し、問題視されています。 この記事では、そんなゴムくずの排出における現状や、天然ゴムの消費量・生産量増加による影響、環境保全のためにいま私たちにできることを詳しく解説します!
1.年々排出量が増加している“ゴムくず”
環境汚染や最終処分場の利用逼迫など、年々深刻化している廃棄物問題。
中でも、最終処分場で埋め立て処分されることが多い“ゴムくず”の排出量が増加し、近年問題視されています。
そもそもゴムくずとは、ゴムノキから採取された樹液を加工した“天然ゴム”を原料とする廃棄物を指します。
産業廃棄物20種目の中の1つであるため、収集運搬・処分する際には法律で定められた正しい方法に則って取り扱わなければなりません。
ちなみに、ゴムくずといえば廃タイヤをイメージする方が多いかもしれませんが、“合成ゴム”を原料としているため「廃プラスチック類」に分類されます。
参照:ゴムくずは原料によって分別が異なる!ゴム製の廃棄物の分別には要注意
廃プラスチック類とは?排出状況や今後向き合うべき課題について解説
2.ゴムくずの排出における現状
続いて、日本のゴムくずの排出状況を解説します。
環境省の発表によると令和元年度の排出量は1万7千トンだったものの、令和2年度は1万8千トンに増加。
わずか1年で1千トンも増えました。
また、ゴムくずのほとんどが選別・破砕を行った後にそのまま埋め立てられるか、減容処理(焼却・溶解等)を経て最終処分場にて埋め立てられ、最終処分率が高いことも問題視されています。
令和2年度におけるゴムくずの最終処分率は18.4%。
産業廃棄物の中でも最終処分率が2番目に高い品目となっています。
参照:令和2年度事業産業廃棄物排出・処理状況調査報告書(環境省)
3.原料となる“天然ゴム”も消費量とともに、生産量も増加
さらに、ゴムくずの原料となる“天然ゴム”は消費量とともに、生産数も増加しています。
ゴムは、柔軟性・復元性・耐衝撃性・衝撃吸収性・絶縁性に優れている素材。
現在ではゴム手袋やホース、スニーカーの靴底、電線やケーブルの被覆材などの原料として使用されています。
ゴム製品は、いまや私たちの生活にとっても欠かせないアイテムといえるでしょう。
しかしその一方で、ゴム製品の需要高騰により、世界では天然ゴム農園の栽培面積も増大しています。
天然ゴムの生産地として有名なタイやミャンマーなどの東南アジアでは、栽培拡大により野生動物が生息する自然の森が減少しています。
4.問題解決へ向けて、いま行われていること
上記のような排出量・生産量増加に関わる問題を解決すべく、現在では以下のような取り組みが行われています。
■持続可能な天然ゴムの生産・利用
■ゴムくずを粉砕した上で、ゴムチップ化もしくは製品化
■焼却処分後に焼却灰などを路盤材やセメント原料として再資源化
このような取り組みが行われていても、製造コストや品質の課題からリサイクルに回されるのは限られた量のみ。
しかし、最終処分場の利用状況は年々逼迫しているため、これからはより一層取り組みを積極的に推進していかなければなりません。
参照:最終処分場の“残余年数”をご存じですか?日本における最終処分場の現状・問題解決のためにできること
5.ゴムくずの処分・リサイクルは、リダクションテクノにお任せください!
記事内でもご紹介したように、自然環境を守っていくためにゴムくずの排出量削減やリサイクル率の向上に一層取り組んでいかなくてはなりません。
また、近年は環境問題への関心が世界的に高まり、循環型社会へ向けた施策も企業評価に影響を及ぼします。
これからの時代は業績だけでなく、廃棄物の排出量削減やリサイクル活動といった環境へ配慮した取り組みが、より企業の展望に大きく関わっていくことでしょう。
ちなみに、弊社・リダクションテクノではゴムくずの処分はもちろん、リサイクルのご相談も承っています。
廃棄物処理と合わせてリサイクルも行うことで、環境に配慮しながらコスト削減できるご提案が可能です。
その他にも廃棄物に関する様々なご相談にも承っておりますので、廃棄物処理にお困りの方はぜひリダクションテクノへご相談ください!
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