コラム
産業廃棄物 2021.04.02
判断基準が難しい産業廃棄物“建設汚泥”について解説!定義は?土砂との違いは?
廃棄物回収安心第一価格適正化業者選定産業廃棄物
建設工事に伴い副次的に排出される「建設汚泥」は、産業廃棄物として扱わなくてはなりません。しかし、「建設汚泥」は「土砂」との判断が難しいため、処理方法などに関して頭を悩ませている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな方に向けて、この記事では「建設汚泥」の定義や「土砂」との違い、判断基準などについて詳しく解説します。
1.「建設汚泥」とは?
「建設汚泥」とは、建設工事に伴い副次的に排出される廃棄物。含水率が高く、粒子が微細な泥状のものを指します。
「建設汚泥」は“建設副産物”であり“建設廃棄物”。廃棄物処理法上、産業廃棄物に該当します。
産業廃棄物は一般廃棄物と異なり、処分する際に環境や人体に与える影響が大きいので、産業廃棄物の収集運搬・処分の許可を得ている業者に処理を委託しなくてはなりません。無許可の業者に委託してしまったり、適切な方法で処分しなかった場合には罰金刑や懲役刑に科されるので注意が必要です。
2.そもそも建設廃棄物の定義とは?
前項で記載した“建設廃棄物”とは“建設副産物”のうち、廃棄物処理法第2条1項に規定する廃棄物に該当するもののことで、一般廃棄物と産業廃棄物の両方を含む概念です。
ちなみに“建設副産物”とは建設工事に伴い副次的に得られたすべての物品であり、以下のようなものが該当します。
*工事現場外に搬出される建設発生土
*コンクリート塊
*アスファルト・コンクリート塊
*建設発生木材
*建設汚泥
*紙くず
*金属くず
*ガラスくず・コンクリートくず(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものを除く)及び陶器くず、又はこれらのものが混合した「建設混合廃棄物」
3.「建設汚泥」の定義
続いて、「建設汚泥」の定義について解説します。
「建設汚泥」は冒頭でも解説したように含水率が高く、粒子が微細な泥状のものを指します。具体的な定義は以下の通りです。
■標準仕様のダンプトラックに山積みできず、また、その上を人が歩けない状態
■コーン指数がおおむね 200kN/m2以下、または一軸圧縮強さがおおむね 50kN/m2以下
ちなみに、トラックに積み込んだ際は泥状でなくても、運搬中の練り返しによって流動性のある泥状に変化する場合もあるので要注意。積み込み時には上記の2点の定義に該当していなかったとしても、運搬中に状態が変化した場合には「建設汚泥」として扱わなくてはなりません。
4.間違われやすい「建設汚泥」と「土砂」の違い
「建設汚泥」を取り扱う上で気を付けたいのが、「建設汚泥」と「土砂」の違いについて。それぞれ特徴が異なります。
<建設汚泥>
*定義は前項でご紹介した通り
*廃棄物処理法での“廃棄物”に該当する
<土砂>
*掘削工事などで排出された、安易に水分を除去できる土・石・礫砂利が集まったもの
*廃棄物処理法での“廃棄物”に該当しない
「建設汚泥」であるか、「土砂」であるかの判断は発生時点で行います。
例えば発生時には泥状だったものが翌日に固化し「土砂」と呼べる状態に改良されていたとしても、「汚泥」として処理しなければなりません。同様に、「土砂」が泥状になった場合でも、発生時に「土砂」に該当していれば「土砂」として処理する必要があります。
上記でもご紹介したように「建設汚泥」と「土砂」のどちらに当てはまるかによって、廃棄物処理法での“廃棄物”に該当するか決まるので判断する際は気を付けましょう。
5.産業廃棄物の処理に関してお悩みなら、リダクションテクノにご相談ください!
この記事でご紹介した「建設汚泥」は、工事現場などで多く排出されるものの“再資源化率が低い”という課題を抱えています。そのため、2006年に国土交通省は『建設汚泥の再生利用に関するガイドライン』を策定しました。
参照:建設汚泥の再利用について(国土交通省)
また、「建設汚泥」を含む汚泥全般は、年間を通して最も多く排出される産業廃棄物でもあります。
その主な理由は、判断基準が難しいから。汚泥は成分や由来に関する判断基準が設けられていないため、とにかくドロドロとしていれば汚泥と認識されることが多いのが現状です。
参照:汚泥とはどんなものを指す?汚泥の種類と廃棄方法、業者選びのポイントについて
しかし、汚泥は物量が少ない場合には対応してくれないケースも多いので要注意。処理業者を選ぶ際には対応が可能か確認する必要があります。
ちなみに弊社リダクションテクノでは対象エリア(東京・神奈川・千葉・埼玉)を絞っているため、小ロットでも対応が可能。他にも、コスト最適化やスポット回収などのご相談にも応じています。
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