コラム
産業廃棄物 2021.12.15
ゴムくずは原料によって分別が異なる!ゴム製の廃棄物の分別には要注意
廃棄物回収安心第一業者選定産業廃棄物
産業廃棄物の1つである“ゴムくず”は原料によって分別が異なるため、排出する際には注意しなければなりません。この記事では、ゴムくずの分別基準について詳しく解説!ゴムくずと廃プラスチック類の違いや、処理方法、ゴムくずに間違われやすい廃棄物などを併せてご紹介します。
1.ゴムくずとは?ゴム製の廃棄物=ゴムくずというわけではない
ゴムくずとは、事業活動に伴い発生した天然ゴムを原料とした廃棄物のこと。
産業廃棄物20種目の中の1つで、処理する際には法律で定められた正しい方法で取り扱わなければなりません。
ゴムくずを取り扱う際に気を付けたいのが、“天然ゴム”と“合成ゴム”の見分け方について。
“天然ゴム”はゴムノキから採取された樹液を加工して作られたもので、“合成ゴム”は原油を主原料として人工的に合成された合成高分子化合物を含んでいます。
ゴムくずに分類されるのは、“天然ゴム”のみを原料とした廃棄物だけ。
“合成ゴム”を原料としている場合には廃プラスチック類として分類されるので注意が必要です。
参照:廃プラスチック類とは?排出状況や今後向き合うべき課題について解説
“ゴム製だからといって、ゴムくずに分類されるわけではない”と覚えておきましょう。
2.ゴムくずに分類される具体例
ゴムくずに分類される廃棄物は主に以下の通りです。
■天然ゴムを切断した際のくず(裁断くず)
■ゴムくず
■エボナイトくず …etc
また、布とゴムの特性を併せ持つゴム引布などもゴムくずに分類されます。
よく間違われやすいのが廃タイヤの分別。
“合成ゴム”を原料としており、廃プラスチック類に分類されるので気を付けましょう。
3.ゴムくずの処理方法
続いて、ゴムくずの処理方法についてご紹介します。
ゴムくずは、主に最終処分場で埋め立て処分されることが多いです。
さらに最終処分の比率は産業廃棄物の中でも高く、環境省が令和3年に発表した報告書によると令和元年度に排出されたゴムくずの最終処分率は34%。
主に選別・破砕を行った後、もしくは減容処理(焼却・溶解等)を経て最終処分場にて埋め立てられます。
参照:令和2年度事業産業廃棄物排出・処理状況調査報告書(環境省)
一方で、ゴムくずの処理方法は埋め立て処分だけではありません。
粉砕した上でゴムチップ化もしくは製品化したり、焼却処分後に焼却灰などを路盤材やセメント原料として活かしたりと様々な方法で再資源化されるケースもあります。
ただし、リサイクルに伴う製造コストや品質の課題があり、他の産業廃棄物と比べてリサイクル率は低いです。
埋め立て処分を行う最終処分場の利用状況は年々逼迫しているため、課題解決に向けて積極的に取り組んでいかなければなりません。
参照:最終処分場の“残余年数”をご存じですか?日本における最終処分場の現状・問題解決のためにできること
4.実は廃プラスチック!ゴムくずに間違われやすい品目
最後に、ゴムくずに間違われやすい品目をご紹介します。
*合成ゴム製品
*タイヤ
*長靴 …etc
上記のような廃棄物は天然ゴムではなく合成ゴムを原料に使用しているため、「廃プラスチック類」として処理しなければなりません。
5.ゴムくずの分別は慎重に。適切に処理・リサイクルできる業者を選ぼう
記事内でもご紹介したように、ゴムくずは原料・製造方法によって排出方法が異なる廃棄物です。
原料に天然ゴムを使用している場合は“ゴムくず”、合成ゴムを使用している場合は“廃プラスチック類”として扱わなければなりません。
万が一分別や処理方法を誤ると法律違反となり、収集運搬・処分を依頼した排出事業者にも罰則が科されます。
リスクを回避するためにも、適切に処理・リサイクル出来る安全な処理業者を選びましょう。
ちなみに、弊社・リダクションテクノでは、廃棄物処理と合わせてリサイクルも行うことにより、環境に配慮しながらコスト削減ができるようにご提案しております。
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