コラム
産業廃棄物 2021.05.19
マニフェストはなぜ必要?産業廃棄物を取り扱っている企業は必見!
廃棄物回収安心第一産業廃棄物マニフェスト
産業廃棄物を収集運搬・処分する際には、マニフェスト(管理票)の交付が必要不可欠。しかし、中には「産業廃棄物の処理を業者に委託しているが、そもそもマニフェストとは何なのか、なぜ必要なのか実は詳しく知らない…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこでこの記事では、マニフェスト制度の内容や必要とされる理由などについて解説します!
1.そもそも「マニフェスト」とは
マニフェスト(管理票)とは、産業廃棄物を収集運搬・処分する際に使う“産業廃棄物管理票”のこと。
産業廃棄物の収集運搬・処分を委託する際に必要となる書類です。
マニフェストは産業廃棄物の流れを把握・管理し、適正に処理されているか確認するために必要です。
排出する産業廃棄物ごとに作成し、廃棄物の種類や量・運搬業者などを細かく記入した上で廃棄物と共に業者に交付します。
ちなみにマニフェストの交付は法律で義務づけられているため、交付していない場合には法律違反となります。
収集運搬・処分を委託した業者と、排出事業者の両方に罰則が科されるので注意しましょう。
2.マニフェスト制度は何故必要なのか
マニフェスト制度が必要な理由は、主に2つあります。
一つは、産業廃棄物の委託処理における排出事業者責任を明確にするため。
産業廃棄物は、排出事業者が責任を持って処理しなければなりません。
そのため、処理を業者に依頼する場合にはマニフェストを発行し、委託した産業廃棄物が適正処理されているかどうか把握する必要があります。
もう一つは、不法投棄を未然に防ぐため。
不法投棄は法律で禁止されており、違反した場合には処理を委託した業者と排出事業者両方に懲役刑もしくは罰金刑、またはその両方が科されます。
「委託した産業廃棄物が知らないうちに不法投棄されていた!」なんてことにならないためにも、マニフェストは必要です。
3.排出事業者は”業者に処理を委託したら終わり”ではない
排出事業者は、産業廃棄物の処理を”業者に委託したら終わり”というわけではありません。
排出事業者は、マニフェストの交付後90日以内(特別管理産業廃棄物の場合は60日以内)に、委託した産業廃棄物の中間処理が終了したかどうか確認する必要があります。
また、期限を過ぎても委託した処理業者からマニフェストによる処理終了報告がない場合には、状況を把握し適切に措置をする必要があるので注意が必要です。
排出事業者は責任をもって、処理を委託した産業廃棄物の中間処理状況をしっかりと確認しましょう。
4.電子マニフェスト制度の活用も!
もし現在紙マニフェストを発行しているのであれば、マニフェスト情報を電子化することをおすすめします。
電子マニフェストとは1998年12月から運用を開始した取り組みで、排出事業者・収集運搬業者・処分業者の3者が情報処理センターを介したネットワークにてマニフェストの情報を報告・管理できる仕組みになっています。
電子マニフェストで管理すれば、書類を発行する手間や保管スペースは不要となり、5年間マニフェストを保存しておく必要もありません。
また、システムが入力状況を確認するので、記載漏れの心配がないのも嬉しいポイント。
処理の終了報告はセンターから電子メールにて通知されるため、即時に状況確認できるのも魅力です。
ぜひ、これを機に電子マニフェストを活用してみてはいかがでしょうか?
※ただし電子マニフェストを利用するためには、自社だけでなく委託する収集運搬業者と処分業者も、日本廃棄物処理振興センターが運営する電子マニフェストシステム”JWNET”へ加入する必要があります。
5.業者選定には要注意!「格安だから」という理由だけで選ぶのは危険
記事内でご紹介したように、マニフェスト制度は排出事業者責任を明確にするためにも、不法投棄を防ぐためにも必要となります。
廃棄物の処理を委託した業者が不法投棄を行った場合には、委託業者ではなく処理を依頼した排出事業者が責任に問われるので注意しなければなりません。
例えば、不法投棄を行った場合には委託業者と処理を依頼した排出事業者に、5年以下の懲役もしくは1,000万円の罰金、または両方を科されます。
※法人に対しては3億円以下の罰金が科されます。
(廃棄物処理法第16条、第25条 第1項第14号、第32条第1項第1号)
そのため「格安だから」「他社と比べて安く請け負ってくれるから」といった理由だけで処理業者を選ぶのは危険です。
いくら費用が安くても、後々違法行為が発覚して罰金を科され無駄な出費が発生してしまう恐れがあります。
業者選定の際には、”正確にマニフェストを交付し、適正な処理をしてくれる業者”に依頼するようにしましょう。
もし「現在の業者は安いが、マニフェストをもらったことがない」「マニフェスト制度がよくわからない」などといったお悩みを抱えている場合には、まずはリダクションテクノへご相談ください!
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