コラム
産業廃棄物 2024.03.12
要注意!塩酸の特徴・取り扱う際の注意点・処理方法について解説
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金属製品の清掃や製造業界など、幅広い用途で使用されている“塩酸”。 しかし、取り扱い方法を間違えてしまうと人体や環境に悪影響を及ぼしてしまう恐れがあるため注意が必要です。 そこでこの記事では、塩酸の特徴や用途、取り扱う際の注意点、適切な処理方法などをご紹介! 業務上塩酸を取り扱っている企業の方や、塩酸を排出している企業の方は必見です!
1.塩酸とは?主な特徴
塩酸とは、無色もしくは極めて薄い黄色がかった塩化水素の水溶液。
強酸で高い腐食性を持っているのが大きな特徴です。
揮発性物質のため、加熱すると塩化水素ガスが発生します。
中でも、塩化水素濃度が10%を超えるものは日本の法律で劇物に指定されているため要注意。
人体や環境に影響を及ぼす恐れがあるため、塩酸を取り扱う際には細心の注意を払わなければなりません。
2.塩酸の用途
塩酸は、以下のような様々な産業分野と研究活動にて使用されています。
■清掃
塩酸は高い腐食性を持っているため、金属の表面のサビを除去するのに効果的です。
金属部品の清掃を行う際などに使用されています。
■医薬品の製造
希塩酸や塩酸リモナーゼなどの、医療薬品をつくるための調剤用の薬として使われている場合もあります。
■化学物質の製造
塩酸から、塩化ナトリウムなどの化学物質を生産するケースも多いです。
■化学触媒
他の化学物質と組み合わせて、触媒措定活用されることもあります。
■化学試験
塩酸は製造業界や清掃用途だけでなく、科学実験にも用いられています。
3.取り扱う上での注意事項・除去方法
続いて、塩酸を取り扱う上での注意事項や除去方法を解説します。
3-1.人体に対する注意事項
塩酸は人間の皮膚や眼、呼吸器の粘膜に触れると皮膚や粘膜を損傷する恐れがあります。
また、飲み込んで気道に侵入してしまうと、生命の危険に繋がる可能性もあるため注意が必要です。
取り扱う際は適切な保護具を着用の上、皮膚や粘膜への暴露や蒸気の吸入を避けましょう。
3-2.環境に対する注意事項
塩酸は水生生物に対して有害な影響を及ぼす可能性があるため、排出する際も気を付けなければなりません。
環境に悪影響を及ぼさないよう、河川などに排出されないように注意する必要があります。
3-3.塩酸の除去方法
塩酸を除去するには乾燥砂やウエスなどを使うと便利です。
乾燥砂やウエスなどに塩酸を吸着させて、密閉耐腐食性の空容器に入れて処分します。
漏洩した箇所には注水して希釈した上で消石灰などを使って中和し、大量の水で洗い流します。
4.正しい処理のために
使い終わった“廃塩酸”を処理する際にも細心の注意を払わなければなりません。
業者選びや保管方法は以下のポイントに注意しましょう。
■適切に処理できる業者に依頼する
廃塩酸を処分できるのは、廃液処理の処分許可を持っている業者のみ。
業者によっては廃液の成分などによって得意不得意があるため、依頼前にあらかじめ問い合わせておくと安心です。
なお、ひとくちに廃棄物処理業者といっても、料金設定やサービス内容は様々。
極端に低価格で請け負っている業者の場合、不適切な方法で処分しているケースもあります。
廃棄物を正しく処分しなかった際、責任を問われるのは実際に処分を行った業者だけではありません。
処分を業者に依頼した排出事業者も責任に問われるため、業者選びは慎重に行いましょう。
■廃液を混ぜない
廃液同士を混ぜてしまうと、化学反応を起こして有害なガスが発生する恐れがあります。
保管している容器から廃液を取り出して、他の廃液と混ぜるのは避けましょう。
■必要に応じて成分を明確にしておく
廃塩酸の処分を業者に依頼する際、成分が不明な廃液は成分分析を行いましょう。
処理業者は廃液の成分情報を確認の上で、処理が可能か否かを判断します。
そのため、業者に依頼する前に成分を明確にしておく必要があります。
5.塩酸の取り扱いには注意が必要!業者は慎重に選びましょう
ご紹介したように、塩酸は無色、または極めて薄い黄色がかった透明な塩化水素の水溶液。
強酸で高い腐食性を持っているため、様々な産業分野や研究活動に使用されています。
しかし、腐食性や毒性ガスの放出、引火性ガス生成といった危険性があるため、取り扱いには注意しなければなりません。
正しく処理するために明確に成分を把握し、適切に処理ができる業者に依頼することが重要です。
なお、リダクションテクノは廃塩酸を含む産業廃棄物の処理など幅広いご相談に対応しています。
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