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産業廃棄物 2023.05.15

PCBとは?主な特徴・危険性・処理期限などをわかりやすく解説!

廃棄物回収安心第一業者選定産業廃棄物

この記事では、有毒性があるとして特別管理産業廃棄物に指定されている“PCB”について徹底解説! 主な特徴や危険性、1972年に製造が中止された経緯、処理期限、処理方法などを詳しくご紹介します。 PCBの危険性を知りたいという方はもちろん、「PCB廃棄物を自社で保管している」「過去にPCBが含まれる製品を使用していた」という方は特に必見です!

1.知っていますか?PCBの存在

PCBとは、Poly Chlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニルの略称)。

人工的に作られた主に油状の化学物質で、次のような特徴を持っています。

 

■水に溶けにくい

■沸点が高い

■熱で分解しにくい

■不燃性

■電気絶縁性が高い   ‥‥etc.

 

上記のような特徴を持つことから、化学的にも安定した性質を持つ物質とされており、これまでテレビや電子レンジといった電気機器の絶縁油、熱交換器の熱媒体、ノンカーボン紙など様々な用途で利用されていました。

 

ところが、1968年にPCBが食用油に混入して健康被害が出る事件が発生(カネミ油症事件)。

事件の発生に伴い、PCBの持つ毒性が問題となり行政指導が入ったことで、1972年には製造が中止されました。

 

その後、PCBは爆発性・毒性・感染性その他の人の健康または生活環境に係る被害を生ずる恐れのある性状を有する“特別管理産業廃棄物”に認定されることに。

現在PCBは製造・輸入ともに禁止されていますが、過去に製造・輸入されたPCBが使用されている電子機器などは今もなお処理しきれていません。

そのため、取り扱いや処理には注意が必要です。

 

国では、最初はPCBの処理期限を2016年7月までと定めていましたが、2012年12月にPCB特別措置法施行令の一部改正が行われたことによって期限が変更。

PCBの処理期限は2027年3月31日まで延長となりました。 

 

【こちらの記事も合わせてご覧ください】

特別管理廃棄物とは?種類・該当する品目などについて詳しく解説

 

 

2.問題点とは?

前項でも解説したように、PCBは過去に食用油へ混入して健康被害が出る事件が発生しました。

当時の患者数はなんと約1万3,000名!

米ぬか油(ライスオイル)の中に脱臭工程の熱媒体としてPCB等が混入し、集団食中毒を引き起こしました。

 

PCBは化学的に安定した性質を持っている反面、脂肪に溶けやすい性質があり、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積してしまいます。

これにより、身体に様々な症状を引き起こすと報告されています。

具体的な症状は、吹出物や色素沈着、目やになどの皮膚症状のほか、全身倦怠感、しびれ感、食欲不振など様々。

先述したカネミ油症事件では、直接油を摂取してしまった本人だけではなく、胎児の健康にまで影響を及ぼしました。

この事件の影響で今も症状が継続している方もいて、PCBは危険性の高い化学物質として広く知られています。

 

 

3.濃度によって分離されるPCB廃棄物

最後に、PCB廃棄物の種類について解説します。

 

PCB廃棄物とは、その名の通りPCBを使用・付着した廃棄物のこと。

PCBを使用した変圧器やコンデンサー、廃PCB油、PCBが付着した布や容器、PCBに汚染された汚泥などを指します。

しかし、ひとくちにPCB廃棄物といっても濃度によって種類は異なるもの。

含有するPCB濃度や付着したPCB濃度によって、“高濃度PCB廃棄物”と“低濃度PCB廃棄物”に分けられ、濃度によって処理できる施設も異なるため取り扱いには注意が必要です。

 

例えば変圧器やコンデンサーなどの高濃度PCB廃棄物は、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)で処理します。

対して、低濃度PCB廃棄物は環境大臣が認定する無害化処理認定施設及び都道府県知事等が許可する施設で処理しなければなりません。

 

また、高濃度PCB廃棄物、低濃度PCB廃棄物ともに処理期限が設けられているため、期限内に適切な処理をする必要があります。

 

 

4.PCB廃棄物は適切な方法で期限内に処理しましょう!

記事内でもご紹介したように、PCBとはポリ塩化ビフェニルの略称で人工的に作られた主に油状の化学物質です。

これまで電気機器の絶縁油など様々な用途で利用されていました。

ですが、毒性があり環境や人体に悪影響を及ぼすことが判明したため、現在は製造・輸入ともに禁止されており、処理期限も定められています。

 

ところが、一般家電ではない高圧トランスや高圧コンデンサーには今現在でもPCBを絶縁体として利用していることも少なくありません。

健康被害を未然に防ぐためにも、PCBを用いた製品を所持している場合には適切な方法を用いて期限内に処理することが重要です。

 

リダクションテクノでは今回ご紹介したPCB廃棄物を含む、廃棄物に関する幅広いご相談に対応!

保管・処理方法はもちろん、コスト削減やリサイクルに関するご提案も可能です。

 

PCBや特別管理産業廃棄物など、廃棄物の処理に関してお悩みを抱えている方はぜひ一度リダクションテクノまでお問い合わせください!

 

【こちらの記事も合わせてご覧ください】

【PCB廃棄物を保管している方へ】有毒性・PCB廃棄物特別措置法などについて解説

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