コラム
産業廃棄物 2022.04.21
産業廃棄物の「安定型品目」「管理型品目」の違い。品目ごとの特徴・該当する廃棄物をご紹介
廃棄物回収価格適正化業者選定産業廃棄物定期回収
この記事では、産業廃棄物の分類「安定型品目」と「管理型品目」の違いについてクローズアップ! それぞれの特徴や該当する廃棄物、併せて“混合廃棄物”を取り扱う際に注意すべき契約書・マニフェストの記載方法も解説します。 産業廃棄物の分別や取り扱いについてお悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください!
1.「安定型」or「管理型」?混合しがちな産業廃棄物
事業活動に伴って発生した廃棄物の内、法令で定められた20品目が該当する“産業廃棄物”。
産業廃棄物は適正に処理するために、性状によって以下の2つに分類されます。
1つは「安定型品目」。
性状が安定している廃棄物のことで、雨水などにさらされてもほとんど性状が変化しないことが大きな特徴です。
「安定5品目」と呼ばれるケースもあります。
もう1つは「管理型品目」。
「安定型品目」とは反対に性状が安定しない廃棄物のこと。
雨水などにさらされると性状が変化し、ガスなどを発生する恐れのある品目を指します。
つまり、産業廃棄物は20品目のうち“性状が変化しない安定型品目”と“性状が変化する管理型品目”に分けられます。
ちなみに、「安定型品目」「管理型品目」という呼び名は法律用語ではありません。
これは最終処分場の種類から考慮した産業廃棄物の分類方法で、「安定型品目」は「安定型最終処分場」にて、「管理型品目」は「管理型最終処分場」にて処分されます。
参照:最終処分場(埋立地)の区分・構造について。世界の最終処分場の事情も解説!
次の項目からは、「安定型品目」と「管理型品目」それぞれに該当する品目について解説していきます。
2.安定型品目
「安定型品目」は、主に以下の5品目を指します。
■廃プラスチック類
■がれき類
■金属くず
■ゴムくず
■ガラス陶磁器くず
※ただし、石膏ボードは管理型品目に分類されます
「安定型品目」は、有害物質や有機物質などが付着していない場合に“安定型最終処分場”で埋め立て処分されます。
しかし、有害物質や有機物質などが付着していると後々性状が変わる可能性があるため、「管理型品目」として扱わなければならないケースもあります。
3.管理型品目
「管理型品目」に分類される品目は以下の通りです。
■有害・有毒ではない安定型品目以外の産業廃棄物15品目
木くず、紙くず、繊維くず、汚泥…etc
上記で挙げた「管理型品目」は、埋め立て時に染み出た液体が地下水などを汚染する可能性があります。
そのため、遮水工と浸出水処理施設等が設置されている“管理型最終処分場”にて埋め立て処分が行われます。
4.契約書・マニフェストの記載にも注意!適切な分別はコスト削減に繋がる◎
記事内で解説したように、産業廃棄物は品目によって取り扱える最終処分場が異なるため、分別に気を付けましょう。
また、複数の種類の廃棄物が混合している“混合廃棄物”の場合、契約書やマニフェストの記載には注意が必要です。
契約書やマニフェストの混合廃棄物記載欄は品目によって分かれており、「安定品目」だけの混合廃棄物は“安定品目のみ”、「管理型品目」が混ざっている場合は“管理型品目含む”という項目に記載しなければなりません。
万が一記載を誤ると処分場に受け入れられず、不適正に処分することで懲役刑や罰金刑を科されることもあります。
加えて、コスト削減のためにも分別はとても重要なポイントです。
業者によっては分別されていないと受け入れない場合があり、無駄な出費が増えたり異物混入による損害が発生し賠償金を支払わなければならないケースもあるので気を付けましょう。
参照:産業廃棄物を分別するべき理由。処理コストの削減に繋がることも!?
ちなみに、弊社・リダクションテクノでは廃棄物処理だけでなく、仕分け代行や現場教育などの支援も可能です。
さらに廃棄物処理と併せてリサイクルも行うことで、環境に配慮しながらコスト削減できるようご提案しています。
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