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産業廃棄物 2021.12.20

「ケミカルリサイクル」とは?廃棄物処理やリサイクル手法にお悩みの方は必見!

リサイクル環境産業廃棄物ケミカルリサイクルSDGs

この記事では、リサイクル手法の1つである「ケミカルリサイクル」について詳しく解説!様々なケミカルリサイクルの方法や、国内外で実際に行われている事例、ケミカルリサイクル以外のリサイクル手法も併せてご紹介します。 『リサイクルについて詳しく知りたい』『今後環境に配慮した取り組みを行いたいと考えている』という方は必見です!

1.ケミカルリサイクルとは?

ケミカルリサイクルとは、化学処理によって廃棄物を他の物質へ変化させ再利用するリサイクル手法のこと。

「化学的再生法」といわれるケースもあります。

 

ひとくちにケミカルリサイクルといっても、方法は様々。

廃プラスチックのガス化・油化・コークス炉化学燃料化や、畜産糞尿のバイオガス化、廃食用油の石鹸化・飼料化・ディーゼル燃料化など、多くの方法があります。

 

2.その他のリサイクル手法

ケミカルリサイクルの他にも、リサイクルには以下のような手法があります。

 

■マテリアルリサイクル

「マテリアル」は材料・原料という意味を持ち、廃棄物を原料として再利用するリサイクル手法を指します。

使用済みの缶を再び原料として使ったり、ペットボトルに粉砕・加工処理を施し繊維化したりと方法は様々。

いずれも資源循環に直接貢献できるとして注目されています。

 

■サーマルリサイクル

廃棄物の焼却処分時に発生した熱エネルギーを回収・利用するリサイクル手法。

発電に活かしたり、暖房設備や温浴施設などの熱源として使用されたりと様々な用途で活かされています。

 

3.廃プラスチック類における問題

上記でご紹介したリサイクル手法の中で、最も環境負荷を軽減できるとされているのは“マテリアルリサイクル”です。

しかし、これを行うためには徹底した分別が必要不可欠なため、リサイクル率向上には限界があります。

 

マテリアルリサイクルができないものは基本的に最終処分場で処理されますが、処分場の利用状況は年々逼迫。

そのため、今後はマテリアルリサイクルできない廃棄物をケミカルリサイクルで処理・再利用できるよう取り組む必要があります。

参照:最終処分場の“残余年数”をご存じですか?日本における最終処分場の現状・問題解決のためにできること

 

4.国内外で行われているケミカルリサイクルの事例

最後に、国内外で行われているケミカルリサイクルの事例をいくつかご紹介します。

 

4-1.ゴミを原料にプラスチックを製造

『積水化学工業』と『住友化学』が協働で、ゴミを原料にした樹脂材料「ポリオレフィン」の製造を手掛けています。

これにより新たな化石資源の使用量軽減や焼却処理時のCO2排出量の削減を実現します。

2020年から開始したこのプロジェクトは2022年に「ポリオレフィン」の試験的な生産を始め、2025年度には本格上市を目指しています。

 

参照:積水化学と住友化学、サーキュラーエコノミーの取り組みで協力 ~”ごみ”を原料にしてポリオレフィンを製造~(住友化学)

 

4-2.ペットボトルの再資源化

大手飲料メーカー『キリンホールディングス株式会社』は、大手総合化学メーカー『三菱ケミカル株式会社』と共にペットボトルの再資源化に向けたプロジェクトを2020年から開始。

廃ペットボトルを純度の高いペットボトル原料として再生できる技術開発に取り組んでいます。

 

参照:ペット再資源化に向けたケミカルリサイクル技術検討と実用化を目指す~三菱ケミカル社と共同プロジェクト(キリンホールディングス株式会社)

 

4-3.ペットボトルから再生した素材でスニーカーを製造

スペインのファッションブランド『エコアルフ』では、海洋プラスチックゴミを回収・分別・再生し、製品として生まれ変わらせるプロジェクト「UPCYCLING THE OCEANS」を実施。

ペットボトルや廃プラスチックなどの海洋ゴミを同社が研究開発したリサイクルポリエステル素材に再生し、スニーカーやコート、ジャケット、バッグなどを製造しています。

 

参照:UPCYCLING THE OCEANS(ECOALF)

 

4-4.その他、バイオガス化・石鹸化・飼料化…etc

上記で挙げた以外にも、国内外では生ごみ・紙ごみ・畜産糞尿・草木類などの「バイオガス化」や、廃食用油の「ディーゼル燃料化」「石鹸化」、食品廃棄物や食品製造副産物などの「飼料化」といった取り組みも行われています。

 

5.リサイクル・廃棄物に関するお悩みは、リダクションテクノまで!

この記事でご紹介したケミカルリサイクルは、循環型社会の実現に向けて重要なリサイクル手法。

そのため近年では大手企業がケミカルリサイクルに着手し、様々なプロジェクトを開始しています。

世界的に環境問題の解決が叫ばれているいま、より積極的に行われていくことでしょう。

 

また、積極的に環境問題解決へ向けた取り組みを実施することは企業の評価にも繋がります。

いまや企業の評価は業績だけで決まるものではありません。

企業の今後の発展のため、これを機に廃棄物の処理・リサイクルについて改めて考えてみてはいかがでしょうか。

 

弊社・リダクションテクノでは、廃棄物処理と合わせてリサイクルを行うことにより、環境に配慮しながらコスト削減ができるようにご提案しております。

 

「廃棄物処理やコストについて悩んでいる」

「リサイクルに興味があるけど何から始めればいいのかわからない…」

「環境に配慮した取り組みをしたい!」

 

上記のようなお悩みをお持ちの方は、リダクションテクノまでお問い合わせください!

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