コラム

産業廃棄物 2021.06.24

「広域認定制度」って何?対象となる廃棄物や認定基準、利用するメリットについて

環境業者選定産業廃棄物廃棄物

この記事では、廃棄物減量や適正処理が行われることを目指して平成15年に創設された「広域認定制度」にクローズアップ!制度の概要や対象となる廃棄物、認定基準、利用するメリットについて詳しく解説します。 特に、今後広域認定制度を利用したいと考えている方は必見です!

1.広域認定制度とは

「広域認定制度」とは、“製品を製造・加工・販売した者(製造事業者等)が環境大臣の認定を受け、自社製品の廃棄物となったものを回収し製品原料等にリサイクル、または適正処理をする制度”のこと。

平成15年の法改正によって、廃棄物減量や適正処理が行われることを目指して創設された制度です。

 

認定を受けられる事業者は限られていますが、認定されることで産業廃棄物処理業に関する地方公共団体ごとの収集運搬・処分許可が不要となります。

 

2.認定の対象となる廃棄物

広域認定制度の対象となる廃棄物は、以下の両方に該当するものと法律によって決められています。

 

■通常の運搬状況の下で容易に腐敗し、または揮発する等その性状が変化することによって生活環境の保全上支障が生ずるおそれがないもの

 

■製品が廃棄物となったものであって、その製品の製造(当該製品の原材料または部品の製造を含む)、加工または販売の事業を行う者(これらの者が設立した社団、組合その他これらに類する団体[法人に限る]、および廃棄物の処理を他人に委託して行う者を含む)が、その廃棄物の処理を行うことにより、廃棄物の減量その他その適正な処理が確保されるもの

 

つまり、短期間で腐敗・摘発してしまう廃棄物や、廃棄物となった製品の構造等をしっかりと理解していない場合は認定の対象となりません。

 

3.広域認定制度の認定基準とは?

広域認定制度を受けるためには、以下の3つの基準全てに適合しなければなりません。

 

*広域的処理の内容の基準(規則第12条の12の10)

適正な処理が確保されるものであること

・事業内容が明らかであって管理体制が整備されていること

・適正に行うための必要な措置を講ぜられること

・経理的および技術的に能力を有すると認められる者に委託するものであること

・再生されないものについては熱回収後埋立処分を行うものであること

…etc

 

*広域的処理を行い、又は行おうとする者の基準(規則第12条の12の11)

・欠格要件に該当しない者

処理を的確にかつ継続して行うに足りる経理的基礎、知識および技能を有する者

…etc

 

*広域的処理の用に供する施設の基準(規則第12条の12の12)

処理に適した施設であること

・適正な維持管理が可能であること

・廃棄物の飛散や流出および悪臭の発散がないように必要な措置を講じたものであること

…etc

 

詳細については下記のPDFをご参照ください。

参照:広域認定制度申請の手引き(P11~P15)

 

また、認定状況については環境省のホームページにて確認できます。

参照:環境省「広域認定制度関連」

 

4.制度を利用するメリット

広域認定制度は指定された廃棄物しか扱えませんが、消費者にとっても、メーカーにとっても以下のようなメリットがあります。

 

4-1.「広域認定制度」を利用しているメーカーに処理を任せられる

通常、購入した製品が不要になった際は消費者自身が処理を委託する業者を探して処理する必要があります。

ですが、「広域認定制度」を利用しているメーカーから購入していれば処理を任せることができるため、業者探しの手間が不要になります。

 

4-2.回収した製品を修理・リサイクルした後、再販売できる

「広域認定制度」を利用している場合、製造したメーカーは回収した製品を修理・リサイクルし再販売することが可能です。

再販売を行えば廃棄物量を減らすことができ、利益にも繋がります。

 

4-3.悪質な業者による不適正処理に巻き込まれる可能性が低い

不用品を廃棄する場合、場合によっては悪質な業者による不法投棄など不適正処理に巻き込まれてしまう可能性も…!

しかし、「広域認定制度」を利用しているメーカーから購入していれば処理を任せられるため、消費者が悪質な業者による不正処理に巻き込まれる可能性が低くなります。

 

5.産業廃棄物に関するお悩みは、リダクションテクノにご相談ください!

ご紹介したように、「広域認定制度」は指定された廃棄物しか扱えないなどのデメリットもありますが、メーカーにとっても消費者にとってもメリットがあり、高い再資源化率でリサイクルされます。

これから制度の利用をお考えの方は、まずは制度について理解した上で申請・運用をおこなっていきましょう!

 

また、弊社・リダクションテクノでは廃棄物に関する様々なご相談に応じております。

廃棄物の処理方法やコスト削減などといったご相談にも応じておりますので、産業廃棄物に関してお悩みの方はぜひリダクションテクノへご相談ください!

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