コラム
産業廃棄物 2021.06.15
アスベスト(石綿)を含む産業廃棄物の概要や、保管・処理する際の注意点について解説!
環境安心第一業者選定産業廃棄物
この記事では、アスベスト(石綿)を含む産業廃棄物の取り扱いにクローズアップ!「廃石綿等(飛散性アスベスト)」と「石綿含有産業廃棄物(非飛散性アスベスト)」の違いや、保管・処理する際の注意点について詳しく解説します。アスベスト(石綿)を含む産業廃棄物の取り扱いや処理方法に悩んでいる方は必見です!
1.「アスベストを含む産業廃棄物」とは?
有害性があり、現在は原則製造・使用等が禁止されている“アスベスト(石綿)”。
しかし、アスベストはかつて建築物の耐火被覆材や、断熱材、軽量建材などとして使用されていたため、建築物の解体や改築工事などの際には今後も取り扱いに注意しなければなりません。
アスベストを含む産業廃棄物の中でも、細かく分類すると「廃石綿等(飛散性アスベスト)」と「石綿含有産業廃棄物(非飛散性アスベスト)」の2種類があります。
それぞれ該当する廃棄物が異なるだけでなく、「廃石綿等(飛散性アスベスト)」は特別産業廃棄物として、「石綿含有産業廃棄物(非飛散性アスベスト)」は産業廃棄物のがれき類、またはガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くずとして廃棄しなくてはならないため、収集運搬・処分する際には注意が必要です。
2.廃石綿等(飛散性アスベスト)について
まずは、「廃石綿等(飛散性アスベスト)」について解説します。
「廃石綿等(飛散性アスベスト)」とは、廃棄物処理法の中で“廃石綿及び石綿が含まれ、若しくは付着している産業廃棄物のうち、飛散するおそれのあるもの”と定義されており、特別管理産業廃棄物に分類されます。
参照:特別管理廃棄物とは?種類・該当する品目などについて詳しく解説
ちなみに、「廃石綿等(飛散性アスベスト)」は吹付け石綿、石綿含有保温材、石綿の付着している養生材などが該当します。
3.石綿含有産業廃棄物(非飛散性アスベスト)について
「石綿含有産業廃棄物(非飛散性アスベスト)」の定義は“工作物の新築・改築または除去に伴って生じた石綿をその重量の0.1%を超えて含有するもの(廃石綿等を除く)”とされ、石綿含有成型板のような非飛散性のアスベストを含む廃棄物のことを指します。
「石綿含有産業廃棄物(非飛散性アスベスト)」は、前項にてご紹介した飛散性を有する「廃石綿等」とは異なり、特別管理産業廃棄物には該当しません。
産業廃棄物の“がれき類”、または“ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず”に分類されます。
※(例)ビニル床タイル、住宅屋根用化粧スレート、屋根折版用断熱材、石綿含有仕上塗材など
しかし、中間処理施設等において破砕処理が行われた場合には「石綿含有産業廃棄物」も飛散性を持つ恐れがあるため、取り扱いに留意しなければなりません。
4.アスベストを含む産業廃棄物の保管・処理の注意点
アスベストを含む産業廃棄物の保管・処理を行う際にはいくつか注意点があります。
■周囲に囲いが設けられ、かつ、見やすい箇所に「廃石綿等または石綿含有産業廃棄物の保管施設であること」「積み上げ高さ」「保管場所の責任者の氏名または名称及び連絡先等」を表示した縦横 60cm 以上の掲示板を設けること
■保管施設にて保管し、廃石綿等または石綿含有産業廃棄物の飛散、流出、及び地下への浸透、並びに悪臭発散を防ぐよう必要な措置を講じること(仕切りの設置・梱包・シートがけetc)
上記のように、アスベストを含む産業廃棄物を保管する際には細かい規則が定められています。
また、処理する際にも「中間処理は知事等の許可を受けた施設での溶融、または国の認定施設での無害化処理等を行うこと」「委託契約書には石綿含有産業廃棄物が含まれる旨を必ず明記すること」など細かな規則が定められているため注意が必要です。
5. 石綿(アスベスト)含有産業廃棄物の取り扱いには要注意!
アスベストは天然にできた鉱物繊維で、肺がんや中皮腫を発症する発がん性が問題となりました。
現在では原則として製造・使用等が禁止され、取り扱い方や書類の記載内容については廃棄物処理法にて細かな規則が定められています。
例えば収集運搬委託契約書や処分委託契約書にもアスベストを含む産業廃棄物を取り扱う旨を記載しなければなりませんし、マニフェストにも記載が必要です。
「業者に任せっきりで、マニフェストに記載されていなかった…!」
「知らないうちに不適正な処理をしていた…」
なんてことにならないように、アスベストを含む産業廃棄物を取り扱う場合は安心・安全な処理業者を選ぶことによってリスクを減らしましょう。
ちなみに、弊社・リダクションテクノでは廃棄物の収集運搬や処理、コスト削減など様々なご相談に応じております。もし廃棄物に関してお困りごとがございましたら、リダクションテクノまでぜひご相談ください。
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