コラム
産業廃棄物 2024.02.01
【産廃担当者が知るべき廃棄物処理コストの考え方】産業廃棄物のコスト削減方法などをご紹介
廃棄物回収安心第一価格適正化業者選定産業廃棄物
産業廃棄物の管理・処理を担当している方々へ、この記事では処理費用の算出方法やコスト削減方法などを徹底解説! 併せて、業者選びの際に注意すべきポイントもご紹介します。 産業廃棄物の分別や処理に関するお悩みを抱えている方は必見です!
1.産業廃棄物処理にかかる費用とは?
そもそも産業廃棄物とは、事業活動に伴い生じた、法令で定められた20品目に該当するごみのこと。
ただし、事業活動で生じた廃棄物の全てが産業廃棄物に区分されるわけではありません。
産業廃棄物に該当する20種類の品目は以下の通りです。
区分 | 種類 |
あらゆる事業活動に伴うもの | ① 燃え殻 |
② 汚泥 | |
③ 廃油 | |
④ 廃酸 | |
⑤ 廃アルカリ | |
⑥ 廃プラスチック類 | |
⑦ ゴムくず | |
⑧ 金属くず | |
⑨ガラスくず・コンクリートくず・陶磁器くず | |
⑩鉱さい | |
⑪がれき類 | |
⑫ばいじん | |
特定の事業活動に伴うもの | ⑬紙くず |
⑭木くず | |
⑮繊維くず | |
⑯植物性残渣 | |
⑰動物系固形不要物 | |
⑱動物のふん尿 | |
⑲動物の死体 | |
⑳以上19種の産業廃棄物を処分するために処理したもので、上記に該当しないもの
(例:コンクリート固形化物など) |
※上記は東京都の場合の品目です。各都道府県により取扱品目が異なります。
上記に該当する産業廃棄物は法律に則って適切に処理しなければなりません。
産業廃棄物の処理を専門業者に依頼する場合、必要となる費用は業者によって様々。
適正な価格で処理するためには、まず処理費用の算出方法を知っておくことが大切です。
加えて、業者や地域などの基本的な算出方法以外の変数を知ることも重要なポイントとなります。
【こちらの記事も合わせてご覧ください】
産業廃棄物の基礎知識。処理方法・マニフェスト・現地確認について徹底解説
2.産廃の処理料金算出方法を知る
産業廃棄物の処理料金は、一般的に以下の条件により変動します。
・処理する産業廃棄物の品目
・単価(業者やエリアごとに異なる)
・その他条件
上記で挙げた品目・単価・その他条件などの変数を掛け合わせることで合計の処理費用が算出されます。
そのため、まずは自社が排出している産業廃棄物の品目や排出量などの大枠を把握することが重要です。
3.どのようにコストを削減すればいいか?
続いて、産業廃棄物の処理費用コストを削減するための主な4つの方法をご紹介します。
3-1.分別を行う
ずは自社で排出している産業廃棄物をキチンと分別しましょう。
冒頭で解説したように、産業廃棄物の種類は様々です。
数種類の産業廃棄物を混合した状態でコンテナに入れて廃棄している場合、その中でも最も処理費用が高額な品目を参考に価格を設定している可能性があります。
つまり廃棄物の品目によって処理費用は変動するので、
適正な価格で依頼するためにも、分別を徹底する必要があります。
確かに分別作業には手間がかかりますが、状態によっては「専ら物(もっぱらぶつ)」として有価引取が可能です。
分別は処理コストを適正化するだけでなく、環境保全活動にも繋がります。
【こちらの記事も合わせてご覧ください】
専ら物は廃棄物?有価物との違いやマニフェスト・契約書の必要性を解説
3-2.自社の施設や廃棄フローを見直す
産業廃棄物を処理する際には、業者に依頼するだけでなく、自社の施設で処理することも可能です。
その際には初期費用の他、施設設置許可・自治体との協定・処分基準などが必要となりますが、大量に廃棄物を排出する場合には自社で処理施設を導入した方がコストを削減できるケースもあります。
また、排出量を抑えるために原料を廃棄物の出にくいものへ変更するなど廃棄フローを見直すことも大切です。
3-3.処理業者を見直す
産業廃棄物の処理費用は業者によって異なります。
そのため、コスト削減のためには処理業者を一度見直してみることも重要です。
以前から同じ業者に処理を依頼しているという場合には、数社相見積もりをとって比較してみましょう。
3-4.マネジメント会社やコンサル会社に依頼する
コスト削減のためには、廃棄物のプロであるマネジメント会社やコンサル会社に相談してみるのも手段の1つです。
廃棄物に詳しくない場合や、多忙で自社の設備やフローを見直せない場合には、環境や廃棄物に精通したマネジメント会社やコンサル会社に問い合わせてみましょう。
専門的な知識を有するコンサルタントがコスト削減や問題解決に向けた提案をおこなってくれるでしょう。
4.その他の方法
前項で紹介した以外にも、コストを削減するには以下のような方法もあります。
■自社設備を見直す
例えば生産工場などの場合、自社の設備を質の高いものへ更新すれば性能や効率が向上し、産業廃棄物の排出量が削減される可能性があります。
導入コストは必要となりますが、長期的にみて自社設備を見直してみるのも1つの手段です。
■リサイクルなどができないか検討する
ただ産業廃棄物として処理するだけでなく、リサイクルや再資源化できないか検討することも大切です。
もしリサイクルできるかどうかわからない場合には、マネジメント会社やコンサル会社に相談してみましょう。
5.コストだけを見ればいいの?“安ければ安いほどいい”わけではない
廃棄物の処理を業者に依頼する場合、価格だけで委託するかを判断するのは危険です。
例えば悪質な業者の場合、無許可で営業していたり、不法投棄されてしまったりと法律を犯してしまう恐れもあります。
無許可の業者に委託した場合や産業廃棄物を不法投棄されてしまった場合、罰則を受ける対象は処理業者だけではありません。
業者に委託した排出事業者も罰則を受ける可能性があります。
そのため、あらかじめ認定業者や有料産廃処理業者かどうかや、マニフェストの対応がしっかりしているか確認しましょう。
6.トラブルを未然に防ぐためにも処理業者選びには要注意!
産業廃棄物の処理を業者に依頼する場合、コストにばかり目が行きがちですが、中長期的に依頼するのであれば以下のポイントをチェックしておくことも重要です。
・分別なども最適にしてくれるか(別途費用が必要か否か)
・リサイクルなども提案をしてくれるか
・現場の担当者の雰囲気や相性
業者に委託する場合には後々トラブルが発生しないよう、適切なコストで処理できるようあらかじめ知識をつけておきましょう。
なお、リダクションテクノでは産業廃棄物に関する様々なご相談に対応しています。
処理コストの削減や分別指導、リサイクルに関するご提案もおこなっていますので、廃棄物に関してお悩みを抱えている方はぜひ一度問い合わせください!
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