コラム

産業廃棄物 2023.02.16

太陽光パネルは産業廃棄物?正しい処分方法や廃棄・運搬費用相場などを徹底解説

環境安心第一業者選定産業廃棄物

一般家庭でも設置されることが多くなった太陽光パネル(ソーラーパネル)の取り扱いについて徹底解説! 廃棄方法や一般的な廃棄・運搬費用の相場、今後懸念されている問題点などもご紹介します。 太陽光パネルの処分に困っている方や、現在太陽光パネルを設置しているという方は必見です!

1.太陽光パネルの廃棄方法

近年では、太陽の光を利用して発電できるエコな方法として太陽光パネル(ソーラーパネル) の設置が推奨されるようになり、実際に設置している一般家庭や企業施設が増えてきました。

しかし、設置後に「どうやって廃棄すればいいのかわからない…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

1-1.産業廃棄物に分類

実は、太陽光パネルは有害物質である鉛・カドミウム・セレンなどを含んでいる場合が多いため取り扱いには注意が必要です。

廃棄する際には、設備を含めて“産業廃棄物”として適切な方法で処分する必要があります。

 

産業廃棄物とは、廃棄物処理法で定められた20品目に該当する廃棄物のこと。

通常、家庭ごみは一般廃棄物として自治体に処分を任せられますが、太陽光パネルは一般家庭から排出する場合でも自治体に処分を依頼できません。

 

1-2.混合物として扱わなければならない

ちなみに、ひとくちに産業廃棄物といっても様々な品目があります。

太陽光パネルが該当する品目は、“金属くず”、“ガラス・コンクリート・陶磁器くず”、“廃プラスチック類”の混合物。

複数の品目が混合している状態の廃棄物は業者に処理を委託することも可能ですが、品目ごとに許可が分かれているため業者選びには注意しなければなりません。

 

太陽光パネルの処分を業者に委託する際には、混合している全ての廃棄物の“処理許可”を取得している廃棄物処理業者に委託する必要があります。

“金属くず”の処理許可を持っていても、“廃プラスチック類”の処理許可を持っていなければ処分は委託できません。

 

無許可の業者に処分を依頼したり、不当な方法で廃棄してしまうと、法律違反となり懲役刑や罰金が科せられるため気を付けましょう。

 

 

2.撤去作業の危険性

撤去する際は、業者に依頼するのがベターです。

重量のある太陽光パネルは撤去中にガラスが割れる恐れがあり、屋根に設置されてる場合は高所作業となります。

また、パネル単体が発電するため放置するとショートする恐れがあり、接続を切るためには専門のスキルが必要です。

 

撤去・廃棄費用が発生してしまいますが、安全に撤去したいならやはり専門業者に委託しましょう。

 

 

 

3.一般的な廃棄・運搬費用の相場

一般的な廃棄・運搬費用の相場は以下の通りです。

 

■廃棄費用

パネル数や重さなどによって多少異なりますが、一般的に50kW以上の産業用の場合、1kWあたり約2万円。

単純に計算すると50kWの太陽光パネルの廃棄にかかる費用は100万円程度となります。

そのため、設置数が多ければ多いほど、まとまった金額の廃棄費用を用意しておかなければなりません。

 

■運搬費用

処分場までの距離によって異なります。

業者に依頼する際は、廃棄費用だけでなく運搬費用も併せて問い合わせてみましょう。

 

 

4.廃棄における問題と対策

太陽光パネルの平均寿命は20~30年のため、現状、廃棄量はそこまで多くありません。

現在はまだ使える状態のものが多いため、政府見通しでも本格的に廃棄物として出てくるのは、少なくとも2030年代以降と考えられています。

 

しかし、廃棄費用が高額であることから、今後以下のような問題が懸念されています。

 

■廃棄費用を把握していない場合、いざ廃棄する際に廃棄費用が払えない

■廃棄費用を払えないという理由で、不法投棄が増える可能性が高い

■適切な処分を行わず、相場より安価な委託料で請け負う専門業者が出てくる

 

このような問題を防ぐため、政府は2022年7月から廃棄費用の積立を義務化(10kW以上の発電事業者のみ)。

廃棄する際に困ることがないよう制度を整えました。

 

また、設置している場合は、廃棄するまでにある程度費用の見通しを立てておくだけでなく、専門業者もあらかじめ選定しておかなければなりません。

いざというときに焦らないよう、今後を見据えて準備を済ませておきましょう。

 

 

5.リサイクルできる場合もある?!

ちなみに、太陽光パネルの部品はリサイクルできる場合もあります。

 

記事の冒頭で、有害物質を含んでいると解説しましたが、適正処理されれば有害物資が基準値以上に流出することはありません。

リサイクルできないものは埋め立て処分されますが、ガラスなどはリサイクルに回されることが多いです。

その他にも、パネル以外の支柱や架台がリサイクル資源として再利用されるケースもあります。

 

また、中には買い取りを行っている業者もいます。

買い取り可能かどうかは状態によって異なりますが、廃棄費用を削減したい方はまず買い取っている業者に相談してみるのも良いでしょう。

 

 

6.太陽光パネルを撤去・処分する際には注意が必要!

記事内で解説したように、太陽光パネルの取り扱いには要注意!

接続を切るためには専門のスキルが必要となるため、撤去・処分は専門業者へ依頼するのが無難です。

 

ただし、撤去・処分する際にはそれなりの費用がかかりますので、あらかじめ費用を積み立てたり、適切に処理できる業者を選定しておくなど、廃棄までにある程度見通しを立てておきましょう。

 

今回ご紹介した太陽光パネルを始め、リダクションテクノでは廃棄物に関する幅広いご相談に対応!

太陽光パネルのリサイクルを行っている協力会社のご紹介も可能です。

 

「太陽光パネルを撤去したい!」「産業廃棄物の処分について悩んでいる…」という方はもちろん、「使用済みの太陽光パネルをリサイクルしたい」「処理コストを削減したい」という方もぜひ一度リダクションテクノまでお問い合わせください!

 

 

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