コラム
産業廃棄物 2022.02.04
廃棄物で発電?廃棄物発電のメリット・デメリットについて解説
リサイクル環境産業廃棄物廃棄物SDGs
資源を有効活用して発電ができると世界的に注目度が高まっている“廃棄物発電”。この記事では、そんな廃棄物発電のメリットとデメリット、また近年廃棄物発電によるエネルギー利用が増えている背景について詳しく解説します。
1.廃棄物発電とは?
廃棄物発電とは、その名の通り廃棄物を原料にして電力を得る発電方式のこと。
別名“ごみ発電”とも呼ばれており、限りある資源を有効活用できる発電方式として世界的に注目されています。
現在主に行われているのは、可燃ごみを利用した発電方式。
可燃ごみを燃やし、高熱・高圧の水蒸気を発生させてタービンを回すことで電力を得る火力発電の一種です。
その他にも、ガス化溶解炉を使用する方法や、焼却処分で得られる蒸気とガスタービンからの蒸気を合わせて発電用のタービンを回す方法など、技術開発が進められています。
2.廃棄物発電のメリット
廃棄物発電には、以下のようなメリットがあります。
2-1.化石燃料の使用量を抑制できる
通常火力発電を行う際は石油や石炭などの化石燃料が必要となります。
しかし廃棄物発電では主に可燃ごみを原料とするため、化石燃料の使用量抑制に繋がります。
2-2.輸入に頼らず、国内で原料を調達できる
火力発電に必要な化石燃料は、現状オーストラリアやサウジアラビアなどから輸入されることがほとんどです。
そのため、各国の政情などにより供給が不安定になる恐れがあります。
しかし廃棄物発電であれば燃料となる可燃ごみを国内で調達できることから、輸入に頼る必要がありません。
2-3.“地産地消”のスタイルを確立できる
前項でも解説したように、廃棄物発電であれば近場からごみを回収することで、電力として還元することができます。
地元で生産されたものを地元で消費する“地産地消”のスタイルが確立できるのも、廃棄物発電ならではの特徴です。
3.廃棄物発電のデメリットや課題
ここまでご紹介してきたように、廃棄物発電には様々なメリットがあります。
一方で、以下のようなデメリットや課題も残されています。
3-1.有害化学物質(ダイオキシンetc)が排出される可能性がある
廃棄物を焼却する際には、ダイオキシンなどの有害化学物質が排出される恐れがあります。
ダイオキシンは非常に毒性が高く、人体に影響を及ぼす危険な物質です。
そのため、今後は有害物質が発生しないよう対策を講じる必要があります。
3-2.現状、発電効率が悪い
現在日本にあるごみ焼却炉は小規模のため、発電効率が悪いというデメリットも。
海外と比べて国土の狭い日本では新たに大規模なごみ焼却施設を建設することは難しく、発電効率を上げるためには技術開発を進めなければなりません。
4.廃棄物発電によるエネルギー利用が増えている背景
デメリットがあるものの、近年では廃棄物発電によるエネルギー利用が次第に増えてきています。
日本で廃棄物発電によるエネルギー利用が増え始めたのは、1990年代後半ごろ。
当時は廃棄物処理場から排出される膨大な量のダイオキシン類が問題となっていました。
その後、焼却施設や焼却状況の適正化によりダイオキシン類の排出問題は概ね解決し、廃棄物発電が行われるようになりました。
そして廃棄物発電は徐々に普及していき、現在は地球温暖化を解決すべく化石燃料の代替として注目されています。
また、2021年よりイギリスおよびEU加盟国にて廃棄物が輸出禁止になったことから、有効な廃棄物の活用方法として着目されるようになったという背景も。
他にも、風力発電や太陽光発電より低コストな点が評価されたり、森林バイオマス発電が社会問題化したりなど、様々な理由で活用されるようになりました。
5.廃棄物の有効活用・コスト削減に関するお悩みは、リダクションテクノまで!
ご紹介したように、廃棄物発電にはデメリットもあるものの、廃棄物処理をしながら発電ができる有効的な取り組みとして様々な企業が取り組んでいます。
地球温暖化や環境破壊などが問題視される昨今、より廃棄物を活用するスタイルが注目されていくことでしょう。
ちなみに弊社・リダクションテクノでは、ただ廃棄物を処理するだけでなく、リサイクルや不用品買い取りなど廃棄物を有効活用できる処理方法もご提案しております。
環境への配慮はもちろん、コスト削減に関するお悩みなどお客様のニーズに合わせたご提案が可能です。
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