コラム
産業廃棄物 2021.11.18
業務用冷凍庫・冷蔵庫などを適切に処理していますか?「フロン排出抑制法」について
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エアコンや冷蔵庫・冷凍庫の冷媒などとして使われている、フロン類。一方で、地球環境に影響を与える恐れがあるため、取り扱い・廃棄については「フロン排出抑制法」を遵守しなければなりません。 そこでこの記事では、「フロン排出抑制法」やフロン類が含まれる機器を廃棄する際の注意点について詳しく解説します。飲食店の閉店や業態変更に伴い、フロン類が含まれる機器を廃棄しようと考えている方は必見です!
1.フロン類とは?
フロン類とは、フルオロカーボン(フッ素と炭素の化合物)の総称。
様々な種類がありますが、化学的に安定した性質で扱いやすく、人体に対する毒性は弱いものが多いです。
エアコンや冷蔵庫・冷凍庫の冷媒、建物の断熱材、スプレーの噴射剤など、様々な用途に活用されてきました。
ところが、フロン類は環境に影響を与えることが後に判明。
オゾン層の破壊や地球温暖化などを引き起こす恐れがあるため、処理する際は法律に則って正しい手順で処理しなければなりません。
2.身近なところにあるフロン。その反面、取り扱いには要注意!
前項でも解説したようにフロン類は私たちの生活にとって身近な存在ですが、地球環境に影響を与える恐れがあるため取り扱いには気を付けなければなりません。
フロン類が及ぼす影響は、大きく分けて2つあります。
1つは“オゾン層の破壊”。
有害な紫外線を吸収して地球上の生物を守ってくれているオゾン層は、CFC(クロロフルオロカーボン)やHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)などといった一部のフロンが大気中に放出されると、破壊されてしまうのです。
実際に南極ではオゾン層に穴が空いたような状態になり、1980年代以降急激に拡大しました。
もう1つは“地球温暖化”への影響。
CFCやHCFCの代替として使われているHFC(ハイドロフルオロカーボン)はオゾン層を破壊しないものの、二酸化炭素のなんと100倍から1万倍以上の温室効果があり、地球温暖化に影響を及ぼすとされています。
このような影響があることから、日本では平成13年に「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(フロン回収・破壊法)」が制定されました。
その後、フロンを取り巻く状況の変化を踏まえて平成25年6月に法改正し、名称も「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(フロン排出抑制法)」と改められました。(平成27年4月1日施行)
つまり、現在においては「フロン排出抑制法」に則って取り扱わなければなりません。
3.フロン排出抑制法とは?
「フロン排出抑制法」とは、フロン類の排出抑制を目的とした法律。
地球温暖化係数(GWP)の低減やフロン類からの代替物質の製造など、フロン類のライフサイクル全般にわたる排出対策を規定されています。
「フロン排出抑制法」の対象となるのは、フロンメーカーや製品メーカーはもちろん、第一種特定製品(業務用の空調機器や、冷媒としてフロン類を使われているもの)を利用している管理者・廃棄等実施者にも責務が課されています。
そのため、飲食店の閉店・業態変更などにおいてフロン類が含まれる機器を廃棄する際には注意が必要です。
参照:フロン排出抑制法の概要(環境省:フロン排出抑制法ポータルサイト)
4.フロン類を廃棄する際の注意点
最後に、フロン類が含まれる機器を廃棄する際の注意点をご紹介します。
フロン類が含まれる機器を廃棄する方法は主に2つあります。
1つはフロン類と機器本体を別々の業者に回収してもらう方法。
フロン類のみ回収してもらう場合には、“第一種フロン類充填回収業者(都道府県知事の登録業者)”に依頼しましょう。
しかし、“第一種フロン類充填回収業者”に回収してもらえるのはフロン類のみのため、機器自体は廃棄物処理業者やリサイクル業者に別途引き取ってもらう必要があります。
もう1つは、フロンが使用されている機器を業者に丸ごと引き渡す方法。
この場合、解体業者や廃棄物処分業者、リサイクル業者などを指す“第一種フロン類引渡受託者(取次業者と呼ばれる場合もある)”に引き渡しを依頼します。
5.冷凍・冷蔵庫など、フロン類が含まれる機器の廃棄には要注意!
ご紹介したように、飲食店の閉店・業態変更などでフロン類が含まれる機器を廃棄する際は注意が必要です。
フロン類は廃棄方法が定められている他、廃棄時には“行程管理表”を受け取り・保存しなければならないなどの規定が設けられています。
万が一法律を違反してしまうと、罰金刑や懲役刑などの罰則が課される恐れも…!
フロン類が含まれる機器を廃棄する際は適切に処理が出来るように、安心・安全な処理業者を選ぶことによってリスクを減らしましょう!
ちなみに弊社・リダクションテクノでは、廃棄物処理だけでなくリサイクルやコスト削減に関するご相談にも対応。
廃棄物処理と合わせてリサイクルを行うことで、環境に配慮しながらコスト削減ができるようご提案しております。
また、飲食店の閉店や業態変更に伴う廃棄物回収や有償買い取り、中古家具・厨房備品のリユースもご提案可能です。
廃棄物回収業務だけでなく、解体工事業者とも連携しているため一括でお任せいただけます。
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