コラム
産業廃棄物 2021.09.04
金属くずの処理方法について。リサイクル率が高いって本当?
廃棄物回収安心第一業者選定産業廃棄物廃棄物
金属くずは、リサイクル率が高い産業廃棄物の一つ。現在日本で排出されている金属くずのほとんどが、金属部分を取り出した回収や精錬といった方法でリサイクルされています。この記事では、そんな金属くずについて詳しく解説!排出量の多い業種や処理方法、業者に回収を依頼する際の注意点などをご紹介します。
1.金属くずとは
そもそも金属くずとは、その名の通り金属系のくずのことを指します。
産業廃棄物20種目の中の一つであり、「切削くず」「研磨くず、バリ」「ダライ粉(旋盤キリ粉)」「鉄くず」「非鉄金属」などが分類されます。
中でも特に排出量が多いのは、鉄が主成分となっている「鉄くず」です。
金属くずはリサイクル率が高いのも大きな特徴の一つ。
産業廃棄物として排出された金属くずは、金属部分を取り出して回収したり、不純物が多い金属を精錬したりと再資源化されることがほとんどです。
2.金属くずの排出量の多い業種とは
金属くずの排出量の多い業種は以下の通りです。
■開発・製造工場
開発・製造する品目により排出量は異なりますが、工場では金属くずが排出されるケースが多いです。
中でも金属系の製品を開発・製造している場合には「切削くず」「研磨くず」などが日々大量に排出されています。
■中小規模小売店
中小規模小売店では、店内の改装時や業態変更、商品の陳列構成を変更する際に陳列棚や什器などといった金属くずが大量に排出されます。
特に店舗を退店・閉店する際には一気に大量の金属くずが排出されることが多いです。
■大規模チェーン小売店
大規模なチェーン小売店の場合、ブランド名やロゴを変更する際には全店舗にてリニューアルを行わなければなりません。
そういった際には、備品や什器などといった金属くずが大量に排出されます。
■病院・医療機関
病院・医療機関は、ロッカーやベッドなどといった備品を買い替えるタイミングに金属くずが大量に排出されます。
また、最近では電子カルテの導入により不要となったキャビネットなどが排出されるケースも増加。
これまで紙のカルテの収納に使っていた備品が金属くずとして大量に排出されることも多いです。
3.金属くずの処理方法
続いて、金属くずの処理方法をご紹介します。
金属くずの処理方法は“リサイクル処理”と“埋め立て処理”の2種類。
しかし、現状ではほとんどが“リサイクル処理”されています。
ちなみに環境省が令和3年に発表した報告書によると、令和2年度に排出された金属くずは96%が再生利用されています。
参照:令和2年度事業産業廃棄物排出・処理状況調査報告書(環境省)
ひとくちに“リサイクル処理”といっても様々な方法がありますが、主に行われているのは金属部分を取り出して回収する方法と、不純物が多い金属を精錬し高純度な金属を取り出す方法の2つです。
上記の2つの方法でリサイクル出来ない金属くずは、最終処分場にて“埋め立て処理”されます。
しかし、“リサイクル処理”できない金属くずはほんのわずかで、排出される金属くず全体の数パーセントしか該当しません。
4.金属くずの回収を依頼する際の注意点
最後に、業者に金属くずの回収を依頼する際に注意すべきポイントをご紹介します。
4-1.他の素材と一体になっている場合は買い取りできない場合がある
金属くずは買い取りで引き取ってもらえるケースが多いですが、中には廃棄物の大部分を鉄が占めていても、プリント基板やプラスチック部品など他の素材と一体になっている場合には、買い取りできないことがあります。
4-2.様々な種類の素材で構成されている廃棄物には注意
什器や備品は、金属だけでなく化粧板やキャスターなど様々な素材で構成されている場合もあります。
素材によっては処理見積もりの金額が異なる場合もあるため、「思っていたよりも処理費用が高額になってしまった…」なんてことにならないよう、構成されている素材を全て踏まえた上で見積りを出してもらうようにしましょう。
4-3.買い取り価格は相場によって変動する
鉄くずなど金属くずの買い取り価格は相場により変動します。
実際にリサイクル業者へ廃棄物を引き渡してから計量しなければ、鉄の全体量は決定されません。
見積もりは単価で行われるのが通例であることを理解し、買い取り価格が変動する可能性もあることを覚えておきましょう。
5.金属くずのリサイクルは、処理コストの削減にも繋がる!
記事内でもご紹介したように金属くずは、リサイクル率の高い産業廃棄物。
リサイクル後も品質劣化しにくいため、現状産業廃棄物として排出されたほとんどの金属くずがリサイクルされています。
もちろん、弊社・リダクションテクノでも金属くずの回収・リサイクルを積極的に実施。
廃棄物処理とリサイクルを合わせて行うことにより、環境に配慮しながらコスト削減ができるようにご提案しております。
処理費用の削減などといったご相談にも応じておりますので、もし金属くず(鉄くず)の処理にお困りでしたら、ぜひリダクションテクノまでご相談ください。
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