コラム
産業廃棄物 2021.03.05
災害で出た廃棄物は、産業廃棄物?一般廃棄物?処理方法や近年の発生量について詳しく解説
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豪雨や地震、台風などの影響で発生する“災害廃棄物”。近年日本では自然災害が多発しているため、いざというときに備えて災害廃棄物についてある程度知識をつけておく必要があります。そこでこの記事では、災害廃棄物の取り扱いについて解説!災害廃棄物は産業廃棄物なのか一般廃棄物なのかといったよくある疑問から、近年の災害廃棄物発生量についても解説いたします。
1.災害廃棄物とは
災害廃棄物とは、豪雨や地震、台風などといった自然災害の影響で発生した廃棄物のこと。特に近年では全国各地で自然災害が多発しており、災害廃棄物が大量発生してしまうケースも多いです。
しかし、実際に自然災害により被害を受けた方の中には、「災害廃棄物が発生してしまい、対応に困った…」「災害廃棄物の取り扱いがわからずパニックになってしまった」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
自然災害はいつ起こるかわからないもの。まだ大きな自然災害が発生していないという地域でも、万が一に備えて災害廃棄物の取り扱いについてある程度知っておく必要があります。
2.災害廃棄物は「一般廃棄物」
災害廃棄物に関してよく挙げられる疑問が、「一般廃棄物」であるか「産業廃棄物」であるか。
結論から言うと、災害廃棄物は「一般廃棄物」です。
事業活動によって出た廃棄物ではないため、処理責任は市町村にあります。
3.市町村で処理しきれない場合は?
市町村に処理責任があっても、災害の規模によっては市町村が処理しきれないケースもあります。
また、災害廃棄物の場合、土砂が混じっていたり分別が困難だったり、処理に手間がかかる場合も多いです。
自治体にて処理が困難な場合には、「広域処理」や「仮処理施設の設置」といった対応策が取られます。
「広域処理」とは、被災地のみで処理しきれない場合に全国の廃棄物処理施設にて処理すること。災害廃棄物は一般廃棄物とは比べ物にならないくらい大量に発生するケースが多いので、このような対策が行われます。
4.災害廃棄物に関する法律はあるの?
災害廃棄物に関する法律は「廃棄物処理法」と「災害対策基本法」の2つ。災害時に円滑かつ迅速に処理できるよう、相互補完するような形で対策等が定められています。
しかし、近年では災害時の対策が強化される傾向にあるため「廃棄物処理法」と「災害対策基本法」の両方の改正が行われています。直近の法改正内容については環境省のホームページにて記載してあるので、ぜひご参照ください。
参照:廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び災害対策基本法の一部を改正する法律の概要(環境省)
5.近年の災害における災害廃棄物の発生量
最後に、近年の災害廃棄物の発生量についてご紹介します。
5-1.東日本大震災(2011年3月)
【災害廃棄物発生量】約3,100万トン
地震と津波により膨大な量の災害廃棄物が発生。全壊・半壊した家屋も多く、津波堆積物や混合廃棄物が広範囲に錯乱しました。
5-2.平成26年8月豪雨(2014年8月)
【災害廃棄物発生量】約58万トン
日本の広範囲で豪雨に見舞われ、広島市では土砂災害が発生。土砂は災害廃棄物を巻き込み、53.5万トンにもなりました。
5-3.平成27年9月関東・東北豪雨(2015年9月)
【災害廃棄物発生量】約5万トン
関東・東北地方が豪雨に見舞われ、茨城県常総市では水害が発生。浸水した家屋を片付ける際に、分別不徹底の混合廃棄物がおよそ3.3万トン発生しました。
5-4.熊本地震(2016年4月)
【災害廃棄物発生量】約316万トン
地震により、多くの家屋が倒壊。コンクリートがらや木くずなど、大量の災害廃棄物が発生しました。この発生量は、熊本県のごみ排出量の約5.6年分に相当します。
6.自然災害はいつ発生するかわからない!非常時に備えて今から準備しておきましょう
冒頭でもご紹介したように、自然災害はいつどこで発生するかわかりません。
これまでは大きな被害に見舞われなかったからといって今後も安泰というわけではありませんし、いざというときに備えて事前に準備をしておく必要があります。
災害のリスク対策をするなら、まずは災害にあった場合にどの行動を取れば良いのか想定しましょう。災害廃棄物の取り扱いについてあらかじめ確認したり、自治体へ相談しておくなど事前準備を怠らないことが大切です。
また、今回ご紹介した災害廃棄物は一般廃棄物扱いとなりますが、産業廃棄物を排出する場合は処理責任が自治体ではなく排出事業者となるため要注意!産業廃棄物は業者に依頼するなどして、法律に則った正しい手順で処分しなければなりません。
無許可営業の業者に依頼してしまったり、依頼した業者が不法投棄を行うと、廃棄物処分法に違反したとして依頼主である排出事業者も責任を問われ、罰金刑や懲役刑を科されます。
そのため、業者選びには気を付けなければなりません。
その点、弊社・リダクションテクノでは、産業廃棄物収集運搬業許可も特別管理産業廃棄物運搬業許可も両方得ているので安心してお任せいただけます。
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