コラム
産業廃棄物 2021.03.05
コロナ禍のいま、現地確認は必要?現地確認の必要性・手順などについて
廃棄物回収現場管理業者産業廃棄物廃棄物
“現地確認”は、排出した産業廃棄物が適正処理されているかチェックするために必要なこと。しかし、コロナ禍のいま「不要不急の外出を自粛されているけど、現地確認はするべき?」と対応に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、現地確認の必要性や、コロナ禍における現地確認の手順・方法についてご紹介します。
1.そもそも現地確認とは
“現地確認(もしくは実地確認)”とは、排出事業者が産業廃棄物の処理委託先を訪問して、適正な処理が行われているかチェックすること。廃棄物処理法では以下のように明記されています。
<廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第12条7項>
事業者は、前二項の規定によりその産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、当該産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、当該産業廃棄物について発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程における処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならない。
このように、廃棄物の処理状況の確認は“努力義務”とされており、確認方法の規定も設けられていません。
(※自治体によっては実地確認を義務付けている場合もあります)
しかし、できれば現地確認は実施しておくのがベター。不法投棄などの違反行為を行うと、処理業者だけでなく排出事業者も罰金や懲役刑に科されることがあります。
実際、過去に不法投棄が問題となった事例があります。
たとえば、平成11年に青森県と岩手県の県境で大規模な不法投棄が発覚しました。その際は廃棄物の量が多く、両県の撤去完了までには14年もかかったといいます。投棄された廃棄物からは約12,000社もの排出事業者が特定されて、廃棄物を撤去する措置命令が課されることに。中には排出事業者の実名が報道されたケースもあり、企業イメージを下げることになってしまいました。
つまり、現地確認を行うことは罰則に科されないためにも、企業イメージを下げないためにも必要なことなのです。
2.現地確認を行う前に抑えておきたいポイント
続いて、現地確認を行う前に抑えておきたい3つのポイントをご紹介します。
2-1.年に数回調査を行う
委託する業者によって異なりますが、一般的には年1~2回が妥当であると考えられています。
2-2.年間スケジュールを組み事前に準備
現地確認を行う回数によって、年間スケジュールを組んでおく必要があります。
現地確認を行う際には、工場の現場担当の方だけでなく管理部門の担当の方も同行するのがベター。確実性を高めるためにも、全社基準をクリアしているかをダブルチェックするのがおすすめです。
2-3.作業手順の確認と新入社員教育
現地確認を行う前には、あらかじめ作業手順の確認や新入社員の教育を済ませておきましょう。
手順書を作成しておけば新入社員にも教えやすいですし、過去の事故や緊急事態を新入社員へ共有しておけば現地確認当日もスムーズに作業を進めることができます。
3.コロナ禍で現地確認の手順
ここまで現地確認の必要性や事前準備について解説してきましたが、コロナ禍でも現地確認はするべきか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
対応に悩んだ際は、各自治体に確認を取りましょう。緊急事態宣言の有無等、自治体によって対応は異なります。
合わせて委託業者にも確認を取り、新型コロナウイルス感染者が出た場合の対応方針等の確認もしましょう。
いざというときのため、委託先の業者とは常日頃からコミュニケーションをとっておくのがベターです。
4.新しい現地確認方法。テレビ電話を用いた調査を認めている自治体も!?
自治体によっては、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、新しい現地確認方法を展開しているケースもあります。
例えば、テレビ電話など遠隔での確認手段を認めている場合もあります。愛知県の某市では、“コロナ禍の場合は聞き取り調査や写真提供などで処理状況を確認し、対面以外で処理状況の確認を行ったことを記録しておくようお願いしている”というケースもあります。
また、一般的にはあまり知られていませんが、新潟県や新潟市では以前から“通信手段(電話やビデオ通話システムなど)を用いた調査”を認めています。
このように対応は各自治体によって異なるため、まずは該当する自治体に確認してみましょう。
5.委託している業者に確認を!いざというときパニックにならないために
冒頭でもご紹介したように、現地確認は法律では義務化されていないものの、自治体によっては義務付けているケースもあります。
現地確認を義務付けている場合、コロナ禍でも免除にまでは至っていません。現地確認以外の方法を認めている場合はありますが、義務化している場合には自治体が定めている方法によって現地確認を行う必要があるので注意しましょう。
今回の記事内容を踏まえて、事前に準備するべきポイントは以下の通りです。
■現状の委託先とコミュニケーションを常にとっておく
■環境要因とはいえ今後の対策など不透明な部分が多いので、常に情報収集をしておく
■通信手段による確認方法を検討しておく
記事内でも解説したように、環境要因によって日々状況は変わるもの。いざというときに備えて、委託先と対応・対策などについて話し合っておきましょう。
また、大前提として安心安全な排出業者を選ぶことも重要なポイントです。業者選びの際には費用面だけに囚われず、サービス面にも着目して不法投棄や違法行為などによるリスクを減らしましょう。
その点、弊社・リダクションテクノでは産業廃棄物収集運搬業許可も特別管理産業廃棄物運搬業許可も両方得ているので安心してお任せいただけます。
サービス
タグ
- リサイクル
- 環境
- 除菌
- 新型コロナウイルス
- 廃棄物回収
- 使い捨て
- 安心第一
- コンサルティング
- 閉店ごみ問題
- 実地トレーニング
- 有価買取
- 解体費用
- 廃材処理
- 整地
- 価格適正化
- 業者選定
- 低コスト
- 再資源化
- 現場管理
- 緊急
- 業者
- ストレッチフィルム
- ごみ袋
- 再生材ごみ袋
- 環境貢献
- 産業廃棄物
- コンテナBOX
- 2020TDM推進プロジェクト
- LLDPE
- 定期回収
- ルート回収
- 木パレット
- 夜間
- 飛散防止
- 廃棄物
- 輸送貨物事故品
- スプレー缶処理
- 穴あけ作業
- 閉店ごみ
- リニューアル粗大
- 緊急回収
- サーキュラーエコノミー
- ケミカルリサイクル
- マテリアルリサイクル
- サーマルリサイクル
- 輸入食品
- 食品廃棄
- 汚泥
- 建設系廃棄物
- 価格適
- 木くず処分
- 夜間回収
- 不良品
- 在庫品
- グッドデザイン賞
- SDGs
- 廃プラスチック
- 衣類
- 産廃回収
- 医療廃棄物
- バッカン
- 衣服廃棄
- アパレルごみ
- 繊維くず
- 洋服処分
- FUROSHIKI
- ごみ置場
- セメント袋
- がれき類
- レンタル倉庫
- 退去ごみ
- 原状復帰
- トラックターミナル
- Iot
- マニフェスト
- 廃棄物処理法
- 現状回復
- 業態変更
- アパレル
- コンビニごみ
- 機密情報
- 分別
- 食品ロス
- 特定有害産業廃棄物
この記事に関連するコラム
-
産業廃棄物2022.11.07
紙くずは産業廃棄物に該当する?印刷業界で発生する廃棄物の分別・処分方法
「印刷業界で排出された紙くずは、産業廃棄物として処分するべき?」 「個人情報や機密情報が記...
-
産業廃棄物2021.03.05
廃棄物は仮置き場でも保管表示が必要?保管基準や保管する際の注意点について...
廃棄物の管理・保管を担当している方の中には「法律で定められている保管基準や、仮置き場の保管表...
-
産業廃棄物2024.03.29
ステンレスは産業廃棄物?分類や、金属くずの処分方法について解説!
錆びにくく、キッチン用品など様々な用途で使われている“ステンレス”。 事業活動に伴い発生し...
-
産業廃棄物2021.12.20
「ケミカルリサイクル」とは?廃棄物処理やリサイクル手法にお悩みの方は必見...
この記事では、リサイクル手法の1つである「ケミカルリサイクル」について詳しく解説!様々なケミ...