コラム
産業廃棄物 2020.09.03
私有地にゴミを不法投棄されたときの対処法・未然に防ぐための対策法
環境安心第一緊急業者廃棄物
ゴミを不法投棄することは法律で厳しく禁止されていますが、現在進行形で不法投棄に悩んでいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、私有地にゴミを不法投棄されたときの対処法と、不法投棄を未然に防ぐための対策法をご紹介します!現状不法投棄に悩んでいる方はもちろん、「今後私有地にゴミを不法投棄されないか心配……」という方も必見です!
1.不法投棄について。違反した場合の罰則は?
不法投棄とは、ゴミを法律に反した方法で処分すること。日本では“廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、廃棄物処理法)”にて、ゴミを無暗に捨ててはならないと定められています。
不法投棄を行った対象者には、5年以下の懲役もしくは1,000万円の罰金、または両方を科されます。対象となるのは、業者と処理を依頼した排出事業者。法人に対しては3億円以下の罰金が科されます。(廃棄物処理法第16条、第25条 第1項第14号、第32条第1項第1号)
このように厳しい罰則が設けられていますが、悪質な業者によって私有地にゴミを不法投棄されてしまうケースが現在も後を絶ちません。そのため、土地を所有している方は、私有地に不法投棄されないよう対策をとるだけでなく、不法投棄された際の対処法をあらかじめ知っておく必要があります。
2.不法投棄されやすい土地とは
不法投棄されやすい傾向の土地は以下の通り。自身の所有している土地が当てはまっていないか確認してみましょう。
・人目に付きにくい場所
前項でご紹介した通り、不法投棄は違法行為。見つかってしまえば厳しい罰則を科されることになります。そのため、人目に付きにくい場所は特に不法投棄されないよう注意が必要です。
・柵や囲いなどがない場所
柵や囲いなどを設けていないと不法投棄を行う悪質な業者に侵入されやすいです。
・道路に面した場所
道路に面した場所は車でゴミを運搬しやすいため、ゴミを不法投棄されやすいです。
・管理されていないことが窺える場所
雑草が生い茂っているなど、こまめに管理されていないことが窺えると、私有地の所有者に見つかる可能性が低いと認識され、不法投棄されてしまう可能性があります。
・既にゴミが不法投棄されている場所
不法投棄されたゴミをそのままの状態にしておくと、こまめに管理されていないとみなされ、別の業者がさらに不法投棄していくなどということも。そのため、ゴミが不法投棄された場合には迅速に対処しなければなりません。
また、意外と多いのが“資材置き場として貸し出している場所”。資材だけでなくゴミも置かれてしまい、最終的に処分せずに逃げられてしまうなんてケースもあります。
3.私有地へ不法投棄された場合の対処法
それでは、実際に私有地へゴミを不法投棄された場合はどのように対処するべきなのでしょうか?
私有地へ不法投棄された場合の対処法は、主に以下の3つ。不法投棄されたゴミの種類によって適した対処法が異なります。
3-1.土地所有者の責任
廃棄物処理法第5条にて“土地又は建物の占有者は、占有又は管理する土地・建物の清潔を保つように努めなければならない”と定められているため、基本的には私有地に不法投棄されたゴミは、不法投棄した者を特定できない場合、土地の所有者が処分しなくてはなりません。
法律では“他の者によって不適正に処理された廃棄物と認められるものを発見したときは、速やかに、その旨を都道府県知事又は市町村長に通報するように努めなければならない”とも定められていますが、自治体に処分する義務はありません。
不本意に感じるかもしれませんが、不法投棄されたゴミを発見した際は速やかに自治体に連絡し、自身で処分業者に現状復旧依頼をするなどしましょう。
ただし、何度も私有地へ不法投棄を繰り返される場合は一度警察に相談を。ゴミの不法投棄以外のトラブルに発展しないよう、現状について相談してみると良いでしょう。
3-2.警察署へ相談
死体や盗品、薬物、中身が不明なビニール袋(劇物や薬物が入っている可能性もあります)など、 不法投棄されたゴミに危険を感じる際は、放置されていた場所からゴミを動かさず速やかに地元の警察署へ連絡しましょう。
警察官にゴミを確認してもらった上で、犯罪的な要素がなければ処理方法について警察官に相談を。不法投棄されたとわかる犯罪性のないゴミについては、警察官の方から自治体に相談するなどといった指示が出されるでしょう。
3-3.役所へ相談
上記で解説したように、不法投棄されたとわかる犯罪性のないゴミは役所など各自治体へ相談を。担当の課の名称は自治体により異なるので、電話対応してくれた方に「ゴミを私有地に不法投棄されたので相談したいのですが…」と伝え、担当の課へ繋いでもらいましょう。
4.不法投棄されないための対策法をご紹介!
続いて、ゴミを不法投棄されないための対策法をいくつかご紹介します。
4-1.防犯カメラを設置する
防犯カメラは、不法投棄以外の犯罪防止効果も得られる手段です。住居侵入防止や外壁への落書き防止にも繋がります。
防犯カメラを設置する場合には、侵入者からわからないような場所に取り付けましょう。侵入者から見える場所に設置しておいても一定の犯罪抑止効果はありますが、逆に死角をついてゴミを不法投棄されてしまう恐れもあるので、まずは侵入者がわかりにくいところにカメラを設置するのがおすすめです。
4-2.「不法投棄禁止」の看板を立てる
私有地が自宅から離れている場合には、「不法投棄禁止」と記した看板を私有地に立てておきましょう。
看板を立てるだけでも抑止効果がありますが、「見つけ次第、警察に通報します」と書き記しておくとより効果的です。
4-3.ロープなどを張って、人が立ち入れないようにする
私有地が空き地の場合は、人が立ち入れないようにロープを張っておくことが大事です。比較的対処しやすく、しかも効果が高い方法となります。
もしロープを張っても人が立ち入っている様子なら、鉄条網のようなネットを設置するのがおすすめ。ロープよりも鉄条網のようなネットの方が、立ち入り禁止場所であることを相手に理解させやすいです。
他にも、「定期的に私有地の雑草を刈って、こまめに管理していることをアピールする」「ホームセキュリティーを依頼する」といった対策も有効的です。
5.原状回復や不法投棄にお悩みの方は、一度リダクションテクノまでご相談ください!
記事内でもご紹介したように、基本的に私有地に不法投棄されたゴミは土地の所有者が処分する責任があります。
自治体がゴミを引き取ってくれない理由の一つは、「本当に第三者が不法投棄したものかわからない」という事情によるもの。私有地の所有者がゴミを放置したのかもという疑いがあるのに自治体がゴミの回収・処分業務を請け負うってしまうと、どんどん所有者によるゴミの放置がエスカレートしてしまうなんてことも考えられます。
そのため、自治体では積極的にゴミの回収・処分を請け負っていません。
上記の理由から、私有地にゴミが不法投棄された場合には、かなりの費用がかかってしまいますが、土地の所有者が原状回復のための費用を負担しなければならないのが現在の実情です。
原状回復ももちろん大切ですが、まずは私有地にゴミを不法投棄されないよう、この記事でご紹介した対策法などを試してみてくださいね!
また、もしなにか近しいトラブルが発生してしまった場合には、弊社リダクションテクノにもご相談ください!
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