コラム
解体工事 2020.05.14
解体の相場を知っていれば安く抑えられる?適切な費用で依頼するために大切なポイント
解体費用廃材処理整地価格適正化業者選定
建物を解体する際には、業者に依頼するのが必須。しかし、なるべく費用は安く済ませたいところですよね。 そこでこの記事では、解体工事費用の相場や、適切な費用で依頼するためのポイントについて解説!解体業者選びのコツもご紹介します。
1.まずは解体の相場を知りましょう
解体費用を安く抑えるために、まず必要なことは解体費用の相場を知ること。どのくらいの価格で依頼するのが一般的なのかを知っておくと業者選びもスムーズに行えます。
一軒家の解体費用の相場は以下の通りです。
■木造
1坪あたり4万~5万円程度
■鉄筋コンクリート
1坪あたり5万~6万円程度
上記はあくまでも目安。建物の構造や条件によっては上記の倍近い金額になってしまうこともあります。加えて、解体業者によって費用が異なるので注意が必要です。
2.費用を抑えるためには業者選びが重要。解体工事についてどこに相談すべき?
前項でも解説した通り、解体費用は同じ坪数の建物でも業者によって異なる場合があります。そのため、解体費用を安く抑えるためには業者選びが重要なポイントとなります。
しかし、「どこに頼めばいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?
そこでこの項目では解体工事を請け負っている主な依頼先をご紹介。費用を抑えるためにはどこに相談するべきかを解説します!
2-1.「住宅メーカーは中間マージンが取られて割高に
解体工事の依頼先というと住宅メーカーを思い浮かべる方もいらっしゃるのでは?
住宅メーカーは既存住宅の解体から新築物件の建築までトータルで請け負ってくれるのが魅力ですが、実は解体工事費用が割高になってしまうというデメリットがあります。
割高になってしまう原因は、見積もりの中に“手数料”が含まれているから。
基本的に住宅メーカーは自社では解体工事を行わず、協力会社に工事を依頼し、さらにその協力会社から施工を担当する解体業者へと繋ぎます。
住宅メーカーから協力会社へ依頼する際と、協力会社から解体業者へ依頼する際にそれぞれ手数料(中間マージン)がかかってしまうんです。
例えば各所へ依頼する際の手数料を10%と仮定すると、解体費用が70万円必要となる場合の合計額は84万円となってしまいます。
<例>
解体費用70万円+協力会社への手数料7万円+解体業者への手数料7万円=84万円
つまり、解体費用とは別に14万円の手数料が余分に必要となってしまうんです!
さらに、住宅メーカーはトラブル発生時に対応してくれないというケースも。「トラブルが発生した際、顧客側と解体工事の依頼先に丸投げされた」なんて事例もあるといいます。
専門業者ではないため解体工事について詳しくないというスタッフも多く、顧客へのフォロー体制が整っていないこともあるので業者選びの際には注意が必要です。
2-2.地元の「工務店」や「建築事務所」にも要注意
地元の工務店や建築事務所も、解体から建築までトータルで依頼できるのが特徴ですが、地域密着型のため住宅メーカーのように仲介業者が複数入ることは少ないです。
しかし、工務店や建築事務所も直接解体工事を行うわけではありません。そのため、少なからず手数料が発生してしまいます。
2-3.直接「解体業者」へ相談するのもアリ!
住宅の建て替えといえば住宅メーカーや工務店をイメージされる方が多いのであまりピンとこないかもしれませんが、専門の解体業者に相談するのもアリです!
解体業者に直接依頼すれば上記であげた手数料は発生しないため費用を抑えられます。
3.解体費用を抑えるためには「解体業者に直接依頼する」のがおすすめ!
つまり、解体費用を安く抑えたいのであれば「解体業者に直接依頼する」のがベストです!
依頼を受けた解体業者がそのまま工事を行うので、手数料(中間マージン)は一切かかりません。
近年では住宅の建て替える際、家の解体は「解体業者」に、建て替えは「住宅メーカー」に分離発注する方も増えています。
少し手間をかけるだけで解体費用を十数万円節約することができるんです!
しかし、ただ安ければ良いというわけでもありません。いくら安価でも、仕事が雑であったり、近隣住民への配慮などがきちんとされていない業者だと後々トラブルに発展してしまう恐れもありますので、業者選びの際には価格だけでなくサービス面も注視しましょう。
4.その他、解体費用を安く出来る3つのポイント
解体費用を抑えるためには、業者選びの他にもいくつかポイントがあります。
「解体費用を少しでも安く済ませたい」という方は、ぜひ下記のポイントを併せてチェックしてみてください!
4-1.廃棄物処理費用を抑える
家財道具(ソファやタンス等)や電化製品(洗濯機やテレビ等)は、業者に処分を依頼すると自分で処分するよりも割高になってしまいます。
例えば粗大ごみとして捨てたり、リサイクルショップなどへ持ち込んだりと、なるべく廃棄物は自分で処分しましょう。
4-2.工事後、滅失登記の手続きは忘れずに行う
解体工事後には、法務局にて建物がなくなったことを申請する滅失登記の手続きが必要となります。
滅失登記は法律で義務付けられている手続きで、解体工事後1ヶ月以内に申請しないと10万円以下の過料に処されてしまいます。
滅失登記は有料で土地家屋調査士に委任することもできますが、自分で申請することも可能です。自治体に相談すれば詳しく教えてもらえるので、解体費用を抑えたい方はなるべく自分で申請しましょう。
4-3.騒音・粉塵飛散…etc。近隣トラブルを未然に防ぐ
工事中には騒音や粉塵飛散が原因で、近隣住民とのトラブルが発生してしまうことも。また、中には解体作業員のマナーが悪くトラブルに発展してしまうこともあります。
トラブルが発生してしまうと最悪裁判に発展し、弁護士費用や慰謝料など解体費用以外の出費が発生してしまうケースもあるので、近隣住民には事前に工事について知らせておかなくてはなりません。
そのため、業者選びの際には近隣住民へのフォロー体制が整っているかどうか、スタッフの態度が悪くないかを見定める必要があります。
後々不本意な出費を発生させないためにも業者選びには気をつけましょう。
5.固定資産税にも要注意!解体工事前に気をつけたい固定資産税の対処法
住宅を解体する前と解体した後では、固定資産税は6倍近く増えてしまうこともあります。
その理由は、固定資産税はもともと住宅用地の場合1/6~1/3軽減される特例が適用されているから。住宅を解体すると住宅用地として受けられていた特例が適用されなり、元の固定資産税の額に戻ってしまうんです。
解体後は建物自体の税金はなくなるものの、固定資産税の金額が元に戻ってしまいます。
固定資産税の増額を抑えるためには、いくつか有効的な対処法があります。
そもそも固定資産税は1月1日の土地の状況によって金額が決定するもの。1月1日までに土地を何かしらの形で活用していれば固定資産税の金額は変わりません。
固定資産税を抑えるための土地の活用方法は以下の通りです。
■「駐車場」にすれば収入も手に入る
空いた土地を駐車場にすれば、駐車代の収入が入り固定資産税に充てることができます。ただし、借り手が付きそうな場所かどうか見極める必要があります。
■新たに「新築住宅」を建てる
解体した場所に新しく住宅を建てれば、特例が適用され、固定資産税はそのままの額となります。加えて、新築一戸建ての要件を満たしていれば建物自体の固定資産税も減額されます。
■「農地」に転用する
住宅用地を農業委員会が指定する農地法に合わせて「農地
に変更するのも手段の一つ。農業委員会から現況証明を貰って、課税地目を農地に変更すれば負担額が少なくなります。
■土地を「売却」する
今後家を建てたり駐車場を作ったりといった土地を活用する予定がないのであれば、売却するのもアリ。固定資産税の負担をなくすことができます。
6.解体工事費用を安く抑えるためには、業者選びにこだわろう!
ご紹介した通り、解体工事の費用をなるべく抑えるためには業者選びにこだわる必要性があります。
「解体から建築まで一括でやってくれるから」「安いから」という理由だけで業者を選ぶのは要注意です。
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