コラム
産業廃棄物 2024.03.06
グリストラップとは?構造・よくあるお悩み・清掃方法・業者に依頼するメリットを解説
廃棄物回収安心第一価格適正化業者選定産業廃棄物
「飲食店でグリストラップを使用しているがごみの捨て方や清掃方法がわからない…」 「現在は自社で掃除しているが、グリストラップの清掃を業者に依頼するか悩んでいる」 そんなお悩みを抱えている方々へ向けて、この記事ではグリストラップの構造や廃棄物の分別について解説!併せて、グリストラップ清掃に関するよくある質問や清掃方法、業者に清掃を依頼するメリットも詳しくご紹介します。
1.グリストラップとは?
まずは、グリストラップの概要について解説します。
グリストラップ(英語表記 : Grease Trap)は、“油脂分離阻集器”のこと。
グリス(油脂)トラップ(せき止め)という意味で、業務用の厨房に設置が義務付けられている装置です。
その名の通り、グリストラップは油やごみ(野菜くず・残飯など)が下水道に流れてしまうのを防止するのに役立ちます。
厨房から出る排水に含まれる油やごみが直接下水道に流れてしまうと、自然環境へ悪影響を与える可能性があるためグリストラップの設置は必要不可欠です。
詳しくは後述しますがグリストラップは3層構造になっており、内部にはごみや油脂を分離し収集する機能(バスケット)があるため一時的にごみを貯めることが可能です。
油などを含む汚泥は、バスケットの下へと沈殿します。
しかし、生ごみと汚泥は一緒に処分できないため分別には注意が必要です。
・バスケット内に蓄積したごみは“燃えるごみ”として処分できますが、沈殿した汚泥は燃えるごみではなく“産業廃棄物”として処分するように法律で定められています。
2.基本構造
グリストラップは、“第1槽・第2槽・第3槽”の3段階構造になっています。
各箇所の主な役割は以下の通りです。
■第1槽
残飯や調理時に発生した生ごみなど、排水に混ざっている大きなごみを取り除くエリア。
“バスケット”と呼ばれる網目状のカゴが設置されており、小さなごみは網目を通って第1〜2槽の底部へと沈殿します。
■第2槽
油脂を取り除くエリア。
第1槽と第3槽の間に設置されている仕切り板の間が第2槽です。
第2槽では、第1槽のバスケットで取り除ききれなかった油脂などを取り除きます。
油脂が水面に浮く性質を利用し、第2槽の水面で油脂を分離させられるのが大きな特徴です。
なお、仕切り板が設置されているため、水面に浮いた油脂が流れ出る心配はありません。
油脂を水面に分離させたあと、排水が仕切り板のない第2槽の下部を通り第3槽へと流れていくつくりになっています。
■第3槽
第2槽で取り除ききれなかった油脂を取り除くエリア。
油脂の水面に浮く性質を利用して、第2槽と同様に油脂を水面に分離させる仕組みとなっています。
また、水中へ向けて下に向いている“トラップ管”がグリストラップの出口に設置されているのも特徴的です。
第3槽は油脂を取り除くだけでなく、きれいになった状態の排水が公共の下水道へ流れていく場所でもあります。
3.よくあるお悩み
飲食店などでは、グリストラップに関する以下のようなお悩みを抱えているケースが多いです。
■清掃が不十分だったため、排水管が詰まってしまった…
■お手入れ不足により排水が逆流し、厨房内に溢れ出てしまった
■内部のごみや汚泥を放置していたら悪臭が発生するように!
■掃除を怠っていたらゴキブリやハエ、ネズミなどの害虫・害獣が出現し始めた…
■閉店後のグリストラップの清掃が従業員の負担になってしまっている
■営業が忙しく、なかなかグリストラップを丁寧に清掃する時間がない
■グリストラップで生じた産業廃棄物の処分方法に悩んでいる…
このようにグリストラップはこまめに清掃しなければならないものの、手間がかかるためなかなか丁寧かつ定期的に実施できていない場合もあります。
4.清掃方法・業者に依頼するメリット
最後に、グリストラップの清掃方法と業者に依頼するメリットをご紹介します。
4-1.清掃方法・必要な頻度
グリストラップの清掃の仕方や必要な頻度は以下の通りです。
① 第1槽に設けられているバスケットの清掃(毎日)
② 第2槽の水面に浮いた油脂の清掃(週1回)
※油脂は産業廃棄物として処分します
③ 底に溜まっている沈殿物(汚泥)の清掃(月1回)
※沈殿物(汚泥)は産業廃棄物として処分します
④ 第3槽にあるトラップ管内の清掃(2~3ヶ月に1回)
⑤ グリストラップ全体を覆っているフタの交換
※耐用年数は、鉄製の場合は5年、ステンレス製の場合は10年(目安)
す。
なお、特にグリストラップ内のヌメリ取りや、底に溜まっている沈殿物(汚泥)の清掃には手間がかかります。
4-2.業者に依頼するメリット
グリストラップの清掃は専門技術を有していない方でも行えますが、飲食店などではグリストラップの清掃を専門的に請け負う業者に依頼しているケースも多いです。
業者に依頼するとどうしても費用はかかってしまいますが、グリストラップは定期的なお手入れや清掃が必要不可欠。
汚れが取れていなかったり清掃を怠ったりすれば、悪臭や排水管の詰まりなどのトラブルが発生する可能性もあります。
その点、業者に依頼すれば清掃のプロが対応してくれるため安心。
開店前や閉店後に作業する必要がないので、従業員の手間もかかりません。
5.業者に委託すれば、グリストラップのトラブル発生を防止できる!
ご紹介したように、グリストラップとは業務用の厨房に設置が義務付けられている“油脂分離阻集器”のこと。
グリストラップの底部に沈殿した汚泥は、一般ごみではなく、産業廃棄物として処分しなければなりません。
また、廃棄物の分別だけでなく、グリストラップは掃除する頻度にも注意が必要です。
グリストラップは3層に分かれた複雑な構造のため、こまめに掃除やメンテナンスを行わければなりません。
油脂や汚泥を放置していると、悪臭の発生や排水管の詰まりなどのトラブルが発生しやすくなってしまいます。
ところが、グリストラップの清掃は負担が大きく、きちんと行っているつもりでも汚れが蓄積してしまう可能性もあるため、不安な方は専門業者への依頼がおすすめです。
専門業者に依頼すればプロがきれいに清掃してくれますし、従業員の負担軽減にもつながります。
これを機にぜひ業者への委託を検討してみてはいかがでしょうか?
リダクションテクノではグリストラップの清掃や汚泥の処分に関するご相談にも対応!
産業廃棄物の処分やマニフェストの発行など幅広いご相談に応じていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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