コラム
産業廃棄物 2022.03.22
コンクリートがらとは?産業廃棄物の「がれき類」と「コンクリートくず」の違いについて
安心第一価格適正化業者選定産業廃棄物建設系廃棄物
産業廃棄物の「がれき類」に分類される「コンクリートがら」は、同じく産業廃棄物の分類の1つである「コンクリートくず」と分類を間違われやすいため注意が必要です。そこでこの記事では、「コンクリートがら」「がれき類」「コンクリートくず」それぞれについて詳しく解説!併せて、具体的な判断例もご紹介します。
1.コンクリートがらとは
「コンクリートがら」とは、“工作物の新築・改築または除去により生じたコンクリート破片、アスファルト破片など”のこと。
略して『コンがら』『がら』と呼ばれています。
産業廃棄物の「がれき類」に分類されるため、収集運搬・処分する際には法律で定められた正しい方法に則って取り扱わなければなりません。
2.がれき類とは
「がれき類」とは、産業廃棄物の分類の1つ。
“工作物の新築・改築または除去により生じたコンクリート破片、アスファルト破片、その他これらに類する不要物”と定義されていて、前項でご紹介した「コンクリートがら」も「がれき類」に含まれています。
参照:産廃知識 廃棄物の分類と産業廃棄物の種類等(公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター)
しかし、“コンクリート・アスファルト=がれき類”というわけではありません。
分類基準は、廃棄物が発生した原因によって異なります。
例えば、同じコンクリート破片やアスファルト破片でも、建設工事や解体工事で発生した場合は「がれき類」に、それ以外の場合は「コンクリートくず」に分類されます。
3.コンクリートくずとは
「コンクリートくず」とは、建設工事や解体工事以外で発生したコンクリート破片やアスファルトのこと。
産業廃棄物の分類の1つで、具体的には以下を指します。
・ガラス類(板ガラス等)
・製品の製造過程等で生ずるコンクリートくず
・インターロッキングブロックくず
・レンガくず
・廃石膏ボード
・セメントくず
・モルタルくず
・スレートくず
・陶磁器くず ……etc
参照:産廃知識 廃棄物の分類と産業廃棄物の種類等(公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター)
つまり、「がれき類」と「コンクリートくず」は、建設・解体工事により生じたか否かが分類基準となります。
コンクリートやアスファルトなどを処理する際には、分類を間違えないよう気を付けましょう。
4.がれき類の具体的な判断例
最後に、「がれき類」の具体的な判断例をいくつかご紹介します。
「がれき類」と「コンクリートくず」の分類に悩んだ際は、ぜひ以下の判断例を参考にしてみてくださいね。
4-1.鉄道の線路に敷いてある砂利の分類は?
「がれき類」に分類されます。
鉄道の線路は工作物にあたり、砂利も線路の一部と考えられるため「がれき類」として処分しなければなりません。
ちなみに、同じく線路の一部である枕木は、除去する業者によって分類が異なります。
除去するのが鉄道業者の場合は一般廃棄物として、解体を請け負った建設業者が除去するのであれば産業廃棄物の「木くず」として分類しなくてはならないので注意が必要です。
4-2.石材の製造業者が石片を排出した際の分類は?
「ガラスくず・コンクリートくず・陶磁器くず」に分類されます。
建設現場からの排出ではなく工作物との関係はないため、「がれき類」には当てはまりません。
4-3.採石場から排出された岩石の分類は?
「鉱さい」に分類されます。
採石場は建設現場ではなく工作物とも関係ないため、「がれき類」ではなく産業廃棄物の「鉱さい」と分類されます。
参照:リサイクル率の高い産業廃棄物「鉱さい(鉱滓)」とは?処理・再生利用方法などをご紹介
4-4.地盤改良工事に伴う、アルカリ性の地盤改良かすの分類は?
上記と同様に「がれき類」の定義には当てはまらず、「汚泥」と「廃アルカリ」の混合物に区分されます。
5.産業廃棄物における「がれき類」と「コンクリートくず」は違います!
記事内でも詳しくご紹介したように、産業廃棄物における「がれき類」と「コンクリートくず」はそれぞれ定義が異なります。
産業廃棄物は品目によって処分方法が異なり、不適切な方法で処理することは法律で禁じられているため要注意。
発覚すれば、罰金刑や懲役刑を受けることとなります。
罰則を受ける対象となるのは、実際に不法投棄などを行った処理業者だけではありません。
実際に処分作業を行っていなくても、委託した業者にも罰則が科されるので、業者選びには注意しましょう。
ちなみに、弊社・リダクションテクノでは「がれき類(コンクリートがら)」や「コンクリートくず」の収集運搬・処分も承っております。
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