コラム

産業廃棄物 2021.08.10

「食品リサイクル法」とは?再生利用等実施率の目標や食品ロスの現状について

リサイクル環境再資源化産業廃棄物食品廃棄

この記事では、食品リサイクル法について詳しく解説。食品リサイクル法が制定されたきっかけや、日本国内で目指すべき食品リサイクルの目標と現状をご紹介します。 「食品廃棄物の現状や、食品リサイクル法について知りたい!」という方はもちろん、製造加工業や卸売業、小売業、外食産業など食品産業に関わっている方は特に必見です。

1.食品リサイクル法」とは

「食品リサイクル法」とは、循環型社会実現へ向けて食品廃棄物(売れ残りや食べ残し、又は食品の製造過程において大量に発生している食品廃棄物)などの排出抑制と、資源としての有効利用を推進するために、2000年(平成12年)に制定された法律です。

 

主に食品の製造加工業や卸売業、小売業、外食産業などに向けて、食品廃棄物の発生抑制と減量化により最終的に処分される量を減少させるとともに、食品循環資源の再生利用等を促進するよう呼び掛けています。

参照:食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律の概要(農林水産省)

 

2.なぜ「食品リサイクル法」が必要になったのか?

2000年(平成12年)に「食品リサイクル法」が設けられた主な理由は、“食品ロス”が関係しているとされています。

 

“食品ロス”とは、食べ残し・売れ残り・賞味期限切れなどの理由で、まだ食べられる状態の食品を廃棄してしまうこと。

ただもったいないだけでなく、廃棄物量の増加により地球環境にも影響を及ぼすとして世界的に問題視されています。

2021年(令和3年)に消費者庁が発表した食品ロス削除関係参考資料によると、日本の1年間の食品ロスの量はなんと約612万トン!

およそ東京ドーム約5杯分もの量にものぼるといわれており、食品循環資源の再生利用が求められているのです。

参照:食品ロス削除関係参考資料(消費者庁消費者教育推進課 食品ロス削減推進室)

 

3.食品リサイクルの目標と現状

最後に、食品リサイクルの目指すべき目標と現状について解説します。

 

「食品リサイクル法」では、主に食品関連事業者全体による再生利用等の実施率の目標が掲げられています。

2019年(令和元年)7月12日には、2024年度(令和6年度)までの再生利用等実施率の目標は「業種全体で食品製造業は95%、食品卸売業は75%、食品小売業は60%、外食産業は50%」と農林水産省より発表されました。

参照:食品廃棄物の再生利用等の目標について(農林水産省)

 

しかし、現状目標値にはまだ達していません。

2018年度(平成30年度)に発表された食品産業における再生利用等実施率は、業界全体で83%。

食品製造業は95%と目標を達成しているものの、食品卸売業は62%、食品小売業は51%、外食産業は31%とその他の業界は目標を達成できていません。

参照:平成30年度食品廃棄物等の年間発生量及び食品循環資源の再生利用等実施率(農林水産省)

 

定期報告が始まった2008年度(平成20年度)の再生利用等実施率は79%だったため、当時と比べれば大きく変化していますが、2024年度(令和6年度)までの再生利用等実施率の目標を達成するためには、まだまだ努力が必要です。

参照:食品リサイクルの現状(農林水産省)

 

4.“循環型社会へ向けた環境への配慮”も企業評価に繋がる時代

近年では、世界的にもエコな取り組みや環境保全への意識が高まってきました。

循環型社会へ向けた環境への配慮は重視され、企業の取り組みも評価につながる時代です。

そのため、環境保全のためにも企業の今後を考える上でも、廃棄物の排出量削減やリサイクルの推進などといった“循環型社会へ向けた環境への配慮”は欠かせません。

ぜひ、これを機に食品廃棄物の問題や食品ロスの削減についてあらためて考えてみてはいかがでしょうか?

 

ちなみに、弊社・リダクションテクノでは食品廃棄物の処理だけでなく、様々な選択肢をご用意。お客様のニーズに合わせた処理フローのご相談やコストの最適化などにも対応しております。

 

「食品ロスの問題を解決したい!」

「食品廃棄物が大量に発生してしまい、処理に困っている…」

「食品リサイクルなどに興味はあるが、何から始めればいいかわからない」

「食品廃棄物の問題を解決するための方法について知りたい」

 

上記のようなお悩みを抱えていらっしゃる方は、弊社・リダクションテクノへご相談ください!

この記事に関連するコラム

お問い合わせ
Contact

上記品目以外でも、お客様の状況に応じた最適な処理方法をご提案いたします。
まずはお気軽にお問合せください。