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産業廃棄物 2021.02.25

バッカンとは?産業廃棄物を運ぶコンテナを設置するメリットや、費用の目安をご紹介

廃棄物回収価格適正化業者選定産業廃棄物廃棄物

この記事では、建設現場や解体現場で産業廃棄物を保管・運搬する際に用いられる“バッカン(脱着式コンテナ)”について詳しく解説! フレキシブルコンテナバッグとの違いや、バッカンを設置するメリット、設置費用の目安などをご紹介します。 廃棄物の保管場所に悩んでいる方や、バッカンの設置を検討している方は必見です。

1.バッカン(脱着式コンテナ)とは?何に使う道具?

事業活動に伴い排出された産業廃棄物は、一般廃棄物と異なりわずかであっても人体や環境に悪影響を及ぼす恐れがあるため、取り扱いには注意しなければなりません。

そんな産業廃棄物を保管する手段として、建設現場や解体現場で用いられているのが“バッカン”という道具です。

 

バッカンとは、事業活動に伴い排出された産業廃棄物を一時的に保管するために用いられる鉄製のコンテナ。

主に、建築現場・解体現場から排出される産業廃棄物や建築廃材(金属くず・木くず・がれき類…etc)などを保管しておく用途で使われています。

別名“脱着式コンテナ”や“産廃ボックス”とも呼ばれています。

 

 

2.フレキシブルコンテナバッグとの違い

廃棄物を運ぶ際には、バッカンだけでなく“フレキシブルコンテナバッグ”という道具が使われる場合もあります。

 

フレキシブルコンテナバッグとは、布や樹脂製フィルムなどの柔軟性のある材料で作られた袋状の容器。

主に粉粒状廃棄物の収集運搬に使用されることが多いです。

比較的柔らかい素材で作られているため、折りたためて上から吊り上げられる吊り具が付いていることも特徴です。

ただし、素材の特性上、水分を含む廃棄物は液体が染み出てしまったり、尖った形状の廃棄物は袋を突き破ってしまう可能性があるため取り扱いにも注意しなければなりません。

 

それに対して、バッカンは鉄製で底が四角形になっているのが大きな特徴です。

反復使用できる構造かつ強度があり、積み重ねや固定ができる装具が付いています。

これにより専用の脱着装置付きのコンテナ車に装着して、処理施設へ運ぶこともできます。

また、鉄製で耐久性が高く、大きさによっては腐食しない廃棄物を一時的にたくさんの保管が可能です。

そのため大量の産業廃棄物や建設廃棄物が発生する現場で使われることが多いです。

 

 

3.保管されることの多い品目一覧

バッカンは主に以下の廃棄物を保管するために用いられることが多いです。

 

■廃プラスチック、木、紙、金属、ガラス陶磁器の混合廃棄物

■木くず専用

■金属くず専用

■石膏ボード専用

 

ちなみに、強度が強いとはいえ、何を入れても大丈夫というわけではありません。

鉄製は腐食に弱いというデメリットがあるため、液体や酸性の物質・物体を入れないよう注意しましょう。

 

 

4.設置費用の目安

バッカンの設置は廃棄物処理業者などに依頼できますが、費用は業者により異なります。

設置現場によっては別途移動費が必要となる場合もあるため、業者選びの際には気を付けましょう。

 

なお、リダクションテクノのコンテナやバッカンの設置費用の目安は以下の通りです。

 

▶設置・交換または撤収費用=20,000円(+バッカン設置費用5,000円)

上記の小計25,000円に廃棄物処分費が加わります。

※設置現場まで出発点より40km以上移動が必要な場合は、遠距離費用として2,000円〜5,000円の追加費用が必要になる場合があります。

 

 

5.設置するメリット

バッカンを設置するメリットは、主に以下の3つのメリットがあります。

 

大量の廃棄物を保管から運搬まで一括で行える

②鉄製で頑丈なため、廃棄物の飛散や流出、イタズラを防げる

③廃棄物を積み上げておくよりも見栄えが良く、景観の保護に繋がる

 

上記のようなメリットがあるため、主に下記の廃棄物を保管する際に役立ちます。

 

■一度にまとめて対象に排出される産業廃棄物

 (理由:少量すぎると満杯になるまで時間がかかり非効率なため)

 

■液体や酸性の物質・物体以外の産業廃棄物

 (理由:鉄製で腐食に弱いため)

 

■軽すぎず重すぎない産業廃棄物

 (理由:一定の重量がないと安定せず、重すぎると車両の走行が困難なため)

 

バッカンを設置すべきか悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

 

6.産業廃棄物を保管する際のルール

産業廃棄物を保管する際には、法律によって定められている以下の保管基準を遵守しなければなりません。

参照:産廃知識 保管基準(公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター)

 

6-1.保管場所に囲いを設ける

保管場所の周囲には囲いを設けなくてはなりません。

なお、保管する産業廃棄物の荷重が囲いに直接かかる場合は、その荷重に対して構造耐力上安全な囲いを設ける必要があります。

 

6-2.必要事項を記載した掲示板を設置する

保管場所には、掲示板を見やすいところに設けなければなりません。

これには、産業廃棄物の保管に関する以下の必要事項の表示が必要です。

 

・産業廃棄物の保管の場所である旨の表示

・保管する産業廃棄物の種類(当該産業廃棄物に石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物または水銀含有ばいじん等が含まれる場合は、その旨を含む)

・保管場所の管理者の氏名または名称および連絡先

・屋外で容器を用いないで保管する場合は、最大積み上げ高さ

 

ちなみに、掲示板の大きさは縦60㎝以上×横60㎝以上と決められています。

 

6-3.飛散・流出・地下浸透・悪臭発散を防止する

保管場所から産業廃棄物の飛散や流出、地下浸透、悪臭発散が生じないよう適切な措置を講じることも必要です。

 

6-4.汚水が生じる恐れがある場合は必要な措置を講じる

汚水が生じる可能性がある場合には、排水溝等の設備を設けるとともに設備の底面を不浸透性の材料で覆うなど、公共水域と地下水の汚染を防止するための措置が必要です。

 

6-5.害獣・害虫が発生しないよう対策をする

保管場所にねずみなどの害獣や、蚊・ハエといった害虫が発生しないよう対策することも求められます。

 

6-6.容器に入れず野外で保管する場合は基準を守る

産業廃棄物を容器に入れず野外で保管する場合には、以下の保管基準が設けられています。

【廃棄物が囲いに接しない場合】囲いの下端から勾配50%以下

【廃棄物が囲いに接する場合】囲いの内側2mは、囲いの高さより50cmの基準線以下とし、2m以上の内側は勾配50%以下とする

※勾配50%とは「底辺:高さ=2:1の傾きで約26.5度」を基準とする

 

6-7.石綿含有産業廃棄物を保管する場合は措置を講じる

石綿含有産業廃棄物を保管する場合、以下の措置を講じなければなりません。

 

・石綿含有産業廃棄物にその他の物が混合する恐れがないよう、仕切りなどを設ける

・覆いを設けたり、梱包したりするなどして石綿含有産業廃棄物の飛散を防ぐ

 

6-8.水銀使用製品産業廃棄物を保管する場合は措置を講じる

水銀使用製品産業廃棄物を保管する場所には、その他の廃棄物と混合しないように仕切りを設けるなどの必要な措置を講じなければなりません。

 

 

7.廃棄物やバッカンの設置に関するご相談はリダクションテクノへ!

記事内でもご紹介したように、バッカンは大量の産業廃棄物を保管・運搬できるだけでなく、廃棄物の飛散や流出を防げるといったメリットもあります。

廃棄物の保管場所に悩んでいる企業の方は、ぜひこれを機にバッカンの設置を検討してみてはいかがでしょうか?

 

なお、リダクションテクノでは廃棄物処理だけでなく、コストの適正化等のご相談にも応じています。

狭小エリアでも対応できる車両を含め多種多様な車両を保有しているため、都市型現場の特有なレギュレーションにも柔軟に対応が可能です。

回収前には必ず現地調査・ヒアリングを行って事前にお見積りを提示していますので、安心してお任せいただけます。

 

「産業廃棄物の保管・処理について相談したい」

「バッカンを設置すべきか悩んでいる…」

「現在委託している業者は、依頼してもすぐバッカンの交換にきてもらえない」

「コンテナを複数設置したいけど、設置予定スペースが狭い」

 

上記のようなお悩みにも対応していますので、廃棄物やバッカンの設置についてお悩みを抱えている方はぜひ一度リダクションテクノまでお問い合わせください!

 

※こちらの記事も合わせてご覧ください

廃棄物は仮置き場でも保管表示が必要?保管基準や保管する際の注意点について解説

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