コラム
産業廃棄物 2020.06.25
廃棄物処理における排出元のリスク。罰金だけでなく、後々業績不振に陥る可能性も?!
リサイクル廃棄物回収安心第一業者選定産業廃棄物
廃棄物処理法を違反した場合には、委託した業者だけでなく依頼した側である排出元も罰則を受けることになります。例え自分自身が廃棄を行なっていなくても、委託した側として責任を問われるため、排出元も正しい知識を身に着けておくことが必要不可欠です。 この記事では、廃棄物処理における排出元のリスクをご紹介。併せて、リスクを軽減するにはどんなことに注意すればいいのかについても解説します。
1.近年、排出元の責任割合が増加。知らないうちに法を犯してしまうことも?!
日本では廃棄物の処理及び清掃に関して「廃棄物処理法」という法律が定められており、不法投棄等の違法行為を行った場合、罰金や懲役刑に科されます。
罰則を受けるのは廃棄物の処理を行う業者と、依頼主である排出元の両方です。
平成12年に法が改正されて以来、排出元の責任割合が増しているため排出元はより一層気を付けなければなりません。
ちなみに、「廃棄物処理法」の違反行為は廃棄方法に関することだけでなく、“無許可業者への委託”、“不適切な契約”等も含まれます。
『無許可業者だとは知らなかった!』という場合でも排出事業者責任を課されるため、注意が必要です。
2.排出元業者への影響。違反行為をするとどんな罰則・リスクがある?
それでは、違反行為を行うと排出元の業者には具体的にどんな罰則・リスクがあるのでしょうか?
こちらの項目では、違反行為毎の罰則と、考えられるリスクを解説します。
2-1.排出元が受ける罰則
排出元が陥ることの多い違反行為と罰則は以下の通りです。安価であることだけを理由に選んだ処理業者に業務を丸投げしてしまうと、後々以下のような罰則を科される可能性があります。
・委託した業者が不法投棄を行った
・委託した業者が焼却施設以外で廃棄物を焼却した
⇒5年以下の懲役もしくは1,000万円の罰金、またはこの併科。
・産業廃棄物処分許可証を持っていない無許可業者への委託
⇒5年以下の懲役もしくは1,000万円の罰金、またはこの併科。
・マニフェスト(産業廃棄物管理票)の不交付
・マニフェスト(産業廃棄物管理票)に虚偽の記載をする
⇒1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金。
2-2.排出元が背負うリスク
上記のような廃棄物処理法の違反行為を行ってしまった場合、罰則を受けるのはもちろんのこと、排出事業者に対し支障除去等の措置命令が出されて社名等が公表されることがあります。
社名等が公表されてしまうと企業イメージの低下は免れません。また、イメージダウンから業績不振に陥ってしまう恐れさえあります。
単純に罰則を受けないためというだけでなく、企業の今後の発展のためにも廃棄物処理法を遵守し体制を整えていくことが必要です。
3.リスク軽減に向けて排出元は何をするべきか
続いて、リスクを軽減するためには何をするべきかについて解説します。以下の3つのポイントを参考にして廃棄物処理に関するリスクを軽減しましょう。
3-1.社内体制の整備
廃棄物の処理に関する全ての業務を一人の担当者に任せるのは無理があります。リスクを軽減するためには、廃棄物処理に関する役割とルールを全社に浸透させて社内体制を整備することが必要不可欠です。
例えば、廃棄物の流れを把握・管理する廃棄物管理の担当と、現場で分別を行う廃棄物担当を別々に設けるなどといった工夫が必要となります。
また、廃棄物が適正に処理されているかどうかを確認する“社内監査”を行うことも重要です。事業所や事業部によって廃棄物の処理担当が分かれている場合には、全社にまたがる廃棄物管理の全社委員会を構築するのも効果的でしょう。
3-2.委託業者の選定・契約の確認
リスクを軽減するためには、委託する業者の選定・契約の確認も必須です。
大前提として、「必要な免許や許可証を持っているか」「適切な方法・場所で廃棄物を処理しているか」「契約内容に不備等がないか」といった項目を確認の上、委託する業者を決めなければなりません。
業者を選定する際には、事前にホームページや行政の処理実績報告書を確認するなど情報を収集しておきましょう。
3-3.廃棄物処理に関するフローの把握
廃棄物をどのように処理していくのかフローを把握することも大切です。
冒頭にも記載した通り、廃棄物を法に則り正しく処理しないと、業者に依頼した側である排出元も罰則を受けることになります。そのため、業者に丸投げするのではなく、排出元も廃棄物処理に関する正しい知識を身に着けておかなければなりません。
不法投棄などの違法行為を未然に防ぐためにも、廃棄物処理のフローをきちんと把握しましょう。
4.リスクを軽減するためには慎重に業者選びをしましょう!
記事内でもご紹介した通り、廃棄物処理は一時的な問題ではなく、今後の企業の業績にも影響を及ぼす可能性もあるので業者選びには特に気を付けなければなりません。
「価格が安いから」などといった理由だけで業者を選ぶのは要注意。他の業者と比べて明らかに格安で廃棄物処理を請け負っている業者の場合は、必要な免許や許可証を持っていなかったり不法投棄を行っていたりするケースが多いです。
格安で依頼できたとしても、後々違法行為が発覚し罰金を科され無駄な出費が発生してしまったり、企業イメージが低下し業績が下がってしまったりといった事態にもなりかねません。
安心・安全な処理業者を選ぶことは、排出者のリスク軽減に繋がります。業者を選ぶ際には、価格面だけでなく違法性がないか等もしっかりと確認しましょう。
サービス
タグ
- リサイクル
- 環境
- 除菌
- 新型コロナウイルス
- 廃棄物回収
- 使い捨て
- 安心第一
- コンサルティング
- 閉店ごみ問題
- 実地トレーニング
- 有価買取
- 解体費用
- 廃材処理
- 整地
- 価格適正化
- 業者選定
- 低コスト
- 再資源化
- 現場管理
- 緊急
- 業者
- ストレッチフィルム
- ごみ袋
- 再生材ごみ袋
- 環境貢献
- 産業廃棄物
- コンテナBOX
- 2020TDM推進プロジェクト
- LLDPE
- 定期回収
- ルート回収
- 木パレット
- 夜間
- 飛散防止
- 廃棄物
- 輸送貨物事故品
- スプレー缶処理
- 穴あけ作業
- 閉店ごみ
- リニューアル粗大
- 緊急回収
- サーキュラーエコノミー
- ケミカルリサイクル
- マテリアルリサイクル
- サーマルリサイクル
- 輸入食品
- 食品廃棄
- 汚泥
- 建設系廃棄物
- 価格適
- 木くず処分
- 夜間回収
- 不良品
- 在庫品
- グッドデザイン賞
- SDGs
- 廃プラスチック
- 衣類
- 産廃回収
- 医療廃棄物
- バッカン
- 衣服廃棄
- アパレルごみ
- 繊維くず
- 洋服処分
- FUROSHIKI
- ごみ置場
- セメント袋
- がれき類
- レンタル倉庫
- 退去ごみ
- 原状復帰
- トラックターミナル
- Iot
- マニフェスト
- 廃棄物処理法
- 現状回復
- 業態変更
- アパレル
- コンビニごみ
- 機密情報
- 分別
- 食品ロス
- 特定有害産業廃棄物
この記事に関連するコラム
-
産業廃棄物2022.12.13
サーキュラーエコノミーについて徹底解説。企業が取り組むメリットとは?
近年メディアで見かけることが多くなった“サーキュラーエコノミー”というキーワード。 しかし...
-
産業廃棄物2021.05.06
排出事業者責任って何?倉庫・物流拠点で発生した産業廃棄物の取り扱いについ...
産業廃棄物の処理責任は“排出事業者”にあり、廃棄物処理法に則って責任を全うしなければなりませ...
-
産業廃棄物2020.07.15
飛散防止対策を徹底中
東京外環自動車道に於いてトラック荷台から積荷が落下する事故が報道されました。積荷落下は事故、...
-
産業廃棄物2020.04.29
軟質プラお任せください
軟質系プラスチック類のリサイクルが非常に厳しい状況に陥っています。中国のプラ輸入禁止措置に加...
幅広いご相談に応じます!
- いつでも気軽に相談
- 写真で概算見積もり
- 見積り書もご用意!